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代替品からの脱却が進むノンアルビール ビール愛好者の獲得狙う新商品、アサヒビール

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「本物」と飲み比べる期間限定バーをオープン

ノンアルコール飲料は「本物の代替品」という認識を覆すため、アサヒビールが新商品を開発した。2023年10月に近畿エリアで先行発売したアルコールテイスト飲料「アサヒゼロ」は独自製法で本物のビールの味わいと飲みごたえを再現。ノンアルビールは若者を中心とした「アルコール離れ」への対策として各社が推進しているが、「アサヒゼロ」はこれまで「仕方なく」飲んでいたビール愛好者にも積極的に選ばれることを目指した。4月9日に全国販売を開始する。

同社の2023年の売上実績はビール(発泡酒、新ジャンル含む)が6111億円、アルコールテイスト飲料(微アルコールテイスト飲料、ノンアルコールカクテルテイスト飲料含む)が約428億円。アルコールテイスト飲料を好むヘビーユーザーも多く、同社の「アサヒドライゼロ」なども人気が高い。

一方、同社の消費者調査では、アルコールテイスト飲料は「飲めないときに仕方なく飲むもの」と考えるビール愛好者も多いことが分かった。主な要因は味わいやテイストへの抵抗感で「独特の酸味や苦みがしておいしくない、飲んでも楽しくない」という声もあった。

写真 商品・製品 アサヒゼロ
本格的な味わいを目指した「アサヒゼロ」

これらの課題は既存のノンアル商品では解決できないと判断し、本物のビールの味わいと満足感を実現した新商品を発売した。顧客の新たな選択肢として定着させ、愛用シーンの創出や新規飲用者の獲得につなげる狙い。以前はビールテイスト飲料を飲んでいたが、味の不満などを理由に中断していた離脱者層の復帰も期待する。

「アサヒゼロ」は、一度ビールを醸造した後にアルコール分を取り除く「脱アルコール製法」を活用。同社の主力商品(アサヒスーパードライやアサヒ生ビールなど)と比較して、約2倍濃厚なビールから2回の脱アルコール工程を行う「ブリューゼロ製法」を採用した。

商品の魅力を伝えるため、全国発売に合わせて放映する新CMはストーリー仕立てではなく、試飲した消費者の反応を中心とした内容で制作。「ZEROの衝撃 ブラインドテスト」篇では、「アサヒゼロ」をノンアルコールと知らずに試飲した人が驚く様子を公開。「サンプリング」篇では、約20万本のサンプリングを行うことを伝えている。サンプリングは有料試飲イベントのほか、コンビニ引き換えクーポン、自宅配送キャンペーンなどで実施する。

パース・イメージ 店舗・商業施設 本物のビールを含めた3種類のビールを飲み比べることができる期間限定バー
本物のビールを含めた3種類のビールを飲み比べることができる期間限定バー

本格的な味わいを訴求するため、期間限定バー「ビール好きのビアスタンド」も企画。「アサヒゼロ」「アサヒスーパードライ」「アサヒドライゼロ」の3種類の飲み比べセットは、商品名を隠した状態で本物のビールを当てる楽しみ方ができる。福岡県、東京都、愛知県、広島県の会場で順次開催する。

広報担当は「イベントや広告を通して、ビールの代替品から、積極的に『飲みたいから選ぶ』飲料を目指す」と話す。アルコールテイスト飲料を飲んだことがない人にも魅力を伝えたい考えを示した。

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