徳島バス（徳島市）は3月26日から4月末まで、バス運転手を募集するテレビCM「ネコの手も借りたい」篇 、「あざといCM」篇を徳島県内で放映した。運転手の格好でハンドルを握る猫が登場する内容で、制作には画像生成AIを活用している。企画制作は四国放送、SPACE、石田図工室。

＜動画公開ページリンク＞
https://www.tokubus.co.jp/recruit/

CMは、運転手の格好でハンドルを握るさまざまな猫の画像がスライドショーのように映し出される。「ネコの手も借りたい」篇では、「ネコの手も借りたい、なんて、猫に甘えるのはもうやめよう」というメッセージが流れると、軽快な音楽と共に「今、あなたの力が徳島の足になる！」と運転手への応募を呼びかけている。

「あざといCM」篇では、「バスの運転手不足が深刻にゃ。あざといCMでアピールするけど、マジにゃ」と訴え、入社後に全額会社負担で大型免許を取得できる同社の待遇を紹介している。

バス業界が抱える運転手不足を背景に、業界未経験者を対象に広く求人を募集するのが狙い。企画を務めた石田図工室の石田康成氏は「まっすぐな求人メッセージと、異物感のある映像にしました。セルフツッコミを入れて間口を広げつつ、徳島バスの想いを熱く語りかけています」と話している。

猫の画像は、商用可能な画像生成AIを用いて作成している。また、ナレーションにもAIを活用。子どもと男性の声は、AIボイスチェンジャーを活用し、石田氏の声を変換したものだ。

「AIで画像生成したところ、全て要求通りにいかない部分もあり、後付けでPhotoshopなども活用してシートベルトを付ける、車窓を変更するなど調整しています。これからはCMの規模の大小にかかわらず、いろいろな形でAIの使用が一般的になるのだろうと予感しています」（石田氏）。