俳優の仕事は、チームが作り上げた台本を全力で表現すること(岡山天音)【後編】

【前回コラム】映画『笑いのカイブツ』は、死相が出るほどの過酷な撮影だった(岡山天音)【前編】

今週のゲストは、先週に引き続き映画『笑いのカイブツ』(2024年、監督:滝本憲吾)で主演を務めた俳優の岡山天音さん。澤本さんも「この人はすごい!」と感心したという、岡山さんの役作りとは?
 

今回の登場人物紹介


写真 人物 岡山天音、澤本嘉光(すぐおわパーソナリティ)、権八成裕(すぐおわパーソナリティ)中村洋基
(左から)岡山天音、澤本嘉光(すぐおわパーソナリティ)、権八成裕(すぐおわパーソナリティ)、中村洋基(すぐおわレギュラーゲスト)

※本記事は2024年1月14日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。

滝本憲吾監督は、人間を「小数点以下」の解像度で見られる人

権八:監督の滝本憲吾さんは今回(『笑いのカイブツ』)が長編デビュー?

岡山:そうですね。

権八:滝本さんって、もしかしたら会ったことあるかも。

澤本:だって、中島哲也さんの映画にいるって書いてあったから。

権八:ですよね。だからお会いしたこともあるかなって気はしつつ。ずっと助監督をされてたんですよね。中島哲也監督とか。

岡山:井筒(和幸)さんとか。もうそうそうたるメンバーの。

権八:そうですよ。怖い人たち。

岡山:そうそうたるカイブツたち。

権八:あはは。確かにカイブツだ。監督の演出はどうでした?

岡山:そもそも監督ご本人がすごくファニーな方というか、あまり出会ったことない、自分の中でジャンルにくくれないような方なんです。もともと僕も滝本さんが応援の助監督で入ってる現場でお会いしてたり、テレビドラマの監督もされているので、オーディションでお会いしたりはあって。

話した時間は一瞬でも、すごい記憶に残る方で、とにかく面白いし、人間をとても解像度高く、小数点以下のところまで見てるんだなって演出から感じますね。現実の人間の生態をフィクションに落とし込む時に大抵の人の手からはこぼれてしまう、顕在意識ではキャッチできない人間の機微まですくい上げて言語化して、演出に落とし込んでくださいます。だから彼のつける演出は、針の穴に糸を通すような感じなので難しくもありつつ、とってもゾクゾクしますね。「確かにな、人間ってそうだよな」みたいな。

でも、今回僕が演じてるツチヤは、映画の性質としても、鎖で繋がれるのではなくてとにかく暴れ回る役だったので、登場人物たちのなかでも放し飼いしてもらった感じはかなりあります。その分、周りの方にめちゃめちゃ細かく演出されてましたね。僕が暴れさせてもらう分、周りの方が細かくコントロールされたお芝居をして、バランスを取ってるというか。

権八:なるほど。

岡山:エキストラの方一人ひとりにも、すごく細かいストーリーをパスしてカメラ前に立ってもらってたので、本当に「人間のおかしみ」みたいなものが画面の隅々まで敷き詰められた作品になってると思います。

権八:この映画って、コロナの影響もあって撮影が中断したりして、もともと2018年とか2019年くらいから動いてた作品なんですよね。あの居酒屋に(松本)穂香ちゃんと菅田(将暉)くんと3人でいるシーン、すごくいいじゃないですか。あそこが結構変わったって聞いたんですけど、最初はどうだったんですか。

岡山:最初は居酒屋じゃなかったですね。あと3人でもなくて、防波堤みたいなところでの2人のシーンでした。内容は大きくは変わってないです。ツチヤが発信しているメッセージも変わってないですけど、室内でやるのか、そういう開けた場所でやるのかだと、肌に触れる空気の感じも変わってきますよね。新しい台本を見た時「あ、こうなったんだ」っていうのはありましたね。

澤本:それって初稿から結構変わってくるんですか。

岡山:結構変わっていきましたね。今回は主演ってこともあって早い段階からシナリオを読ませていただいてたのもあると思うんですけど。ラストとか物語自体はそんなに変わってなくて、でもそれをどう表現するかは台本が第何稿って段階経るごとに変わっていきました。どんなふうになるんだろうって僕も読み重ねながら思ってましたし、本当にいろんなパターンがありました。


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