ユニークな日本市場で信頼獲得に注力
中国の通信機器メーカーZTEの日本法人ZTEジャパンは、スマートフォンブランド「nubia(ヌビア)」の新商品3機種を発表した。主力製品は折りたたみスマホ「nubia Flip 2」で、同ブランドが昨年日本で初めて販売された際の経験を生かし、折りたたみスマホの普及を妨げる「価格の高さ」と「耐久性への不安」という課題の克服を目指した。
国産志向が強い日本市場において本格展開を進めるにあたり、「信頼性の確保」と「ブランドイメージの定着」を重視。俳優の山﨑賢人を起用した新CMなどを通じて、ブランド認知と信頼性向上を図る。
折りたたみスマホ「nubia Flip 2」とリュウ氏
2012年に誕生した「nubia」はグローバルでは広く認知されているが、日本では2024年3月に初上陸した。日本市場の特徴について、Brand Promotion office Directorのリュウ・エンキ氏は、キャリアが販売を担うBtoBtoCの販売方式が主流である点を挙げ、より消費者向けのブランディングを重視し、消費者からのコメントや感想を商品開発に反映させていく方針を示した。BtoBの印象を払拭するため、競合やこれまでのZTEとは異なるチャレンジが必要だと話した。
2024年8月に実施されたMM総研の調査によると、日本における折りたたみスマホの認知度は約75%に達しているが、購入意向を示したのは約30%にとどまっている。ZTEジャパンはユーザー調査で購入に至らない理由を把握。その結果、「価格面」と「耐久性への懸念」の2つの課題が浮かび上がった。耐久性に対する不安では、開閉の繰り返しによる折り目部分の劣化を懸念する声も多い。
そこで同社は新製品「nubia Flip 2」において、先代モデルと比較して耐久性を大幅に向上させた。折り目の「フラットさ」を25%改善し、より平坦な形状を実現したほか、ヒンジ部分の耐久性も強化され、30万回の開閉に耐える設計となっている。これは、毎日100回の開閉を行った場合でも10年間使用できる計算だ。画面の傷への耐性は2倍に、落下時の耐衝撃能力は3倍に向上。これらの改良点をアピールすることで、「壊れやすい」という印象の払拭を図る。