丸亀製麺が展開する讃岐うどん専門店「丸亀製麺」は1月21日、「もちもち」という食感の可能性を発見、探究するためのプロジェクト「もちもち きもち 研究所」を立ち上げた。
店内で毎日粉から麺を打ち、手づくり・できたてにこだわってきた丸亀製麺。このこだわりから生まれるうどんの「もちもち」の食感から新たな体験へと繋げられないかと考え、今回のプロジェクトに至った。
プロジェクト第一弾の研究として、「もちもち」が人の感性に与える影響を、脳波測定を用いて検証した。結果、「もちもち」がリラックス感の醸成やストレス軽減、集中力の向上に影響する可能性があることが判明したという。
ひとつ目の実験は、「もちもち」と集中力が必要な勉強の関係性について。
10代〜20代前半の男女20名を対象に「丸亀うどーなつ」と“お煎餅”とで、計算問題を行った後の喫食中とその前後の脳波計測を実施し、脳波からの感性値と事後アンケートの評価を行った。
その結果、「丸亀うどーなつ」喫食中、前半・中盤と比べて後半の集中度が約20%上昇。「丸亀うどーなつ」喫食の後、集中度が「お煎餅」喫食後より約7%高かった。
また、10代の計算後の「丸亀うどーなつ」喫食中にストレス度が「お煎餅」時より約3.7%低く、食感と味わいがリラックス効果をもたらし、計算によって生じるストレスを軽減する可能性があることがわかったという。
実験結果と測定の様子。
2つ目の実験では、「もちもち」が対人コミュニケーションにどのように影響を与えるかを調査。20代〜50代の男女20名を対象に脳波計測、アンケート調査を行ったところ、「丸亀うどーなつ」を伴う会話の後、ストレス度が「お煎餅」喫食時より約6.5%低くなった。また会話中、前半と比べて中・後半の集中度が約40%上昇したという。
実験結果と測定の様子。
アドバイザーを務めた立命館大学大学院 テクノロジー・マネジメント研究科の枝川義邦教授は「もちもちとした食感は、単なる噛み心地を超え、多感覚的な楽しさと心地よさを提供する。その適度な弾力感と包み込むような優しさは、他では得がたい特別な感覚。言葉自体の耳心地の良さや、食品の形、香りが五感全体を刺激し、食べる行為をさらに魅力的な体験に昇華させる」と分析した。

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