顧客が見える「チャットマーケティング」の本質的な価値とは Algoageに聞く

Cookie規制の方針転換で、「自社サイトを活用した顧客獲得手法としてのチャットマーケティングをめぐる環境が変わる」――。「DMMチャットブーストCV」 を提供するAlgoage(アルゴエイジ)執行役員の成田穂高氏は語る。その時に必要とされるのは、目先の手法論ではなくマーケティングの本質的な議論だという。デジタルマーケティングをめぐる今年の注目トピックを聞いた。

マーケティングの本質に立ち返る年に

――自社サイトを活用した集客・顧客獲得策をめぐる、2025年のトピックをどう見ていますか。

成田:Cookie規制が話題になってからここ数年、多くの企業がファーストパーティーデータの重要性に着目し、その活用に取り組んできました。ところがGoogleが昨年、Cookie規制に対する方針変更を発表したことで、サードパーティーデータに依存したマーケティングからの脱却に対する緊急度は、相対的には下がりました。しかし2022年の改正個人情報保護法の施行などCookie制限の動きがあることも事実で、マーケターはこれからもデータの取得やユーザー理解に向き合っていかなければなりません。

広告をどの媒体、枠に出すのかを考えるような「手段」の議論を私は「方法論のマーケティング」 と呼んでいるのですが、Cookieが規制されて困るというのはそのレベルの話です。Googleのようなプラットフォーマーが決めた方針に従うしかなく、我々がコントロールできるものではありません。

写真 人物 個人 成田穂高

Algoage 執行役員 チャットブースト事業部事業責任者 成田穂高 氏

一方で、本当の意味でのマーケティングは、誰が顧客で、その人たちはなぜ自分たちのLPに来てくれているのか。離脱されるのはなぜなのか。そのときに何を考えているのか。ロイヤル顧客になる人はなぜそうなったのか……といった本質的なことに目を向けるものです。 今年は改めて、 この「本質的なマーケティング」 に取り組むべきという議論に立ち返っていくというのが私の見立てです。

大きなトレンドであるAIの活用 などは引き続き議論の的になるでしょう。ただ、AIがマーケティングの中で生かされるのは、効率化やターゲティング精度向上といった手段の範囲でしかありません。AIの利活用はもちろん大切ですが、その前に人が向き合うべきWHO(誰に)、WHAT(何を)、といった本質的なマーケティングを実施した上での話だと思います。

他社依存のマーケティングに一石を投じたい

――Algoageが提供する「DMMチャットブーストCV」などのサービスは、こうした議論の中でどのような役割を果たしていくのでしょうか。

成田:当社もCookie規制の動きの中で「ゼロパーティーデータの時代」を提唱し、事業成長につなげてきました。ただ、チャットマーケティングは手段の一つであり、どのツールを使うべきか、といったことは「狭義のマーケティング」の議論にすぎません。

「DMMチャットブーストCV」はLP訪問者のインサイトに合わせたチャットコミュニケーションを通じてコンバージョン(CV)向上を実現できるサービスです。ただ、これからは当社のサービスでCVが上がりますよと訴求するだけのフェーズではないと考えています。

私たちはチャットマーケティングという手段を通じて、エンドユーザーは誰なのかというWHO、WHATを明らかにしていくことを付加価値として提供したいと考えていますし、本質的なマーケティングでお客様のビジネス成長に貢献したいと思います。

スライド DMMチャットブーストCVとは

LP離脱時にポップアップを表示してユーザーをLINEに誘導し、LINE上でコミュニケーションをとりながらインサイトなどを探り、ウェブページへ再誘導する

日本では特に、広告代理店にノウハウが集まっていてマーケティング領域を牽引してきました。彼らはたくさん運用のティップスを持っていて、広告主がそれに頼ることでマーケットを伸ばしてきたという側面があります。ただ、それではGoogleのCookie規制の発表によってみんなが右往左往するという構図と同じことかもしれません。私たちは「DMMチャットブーストCV」などを通して、他社依存でマーケティングを続けていいのか、それだけでは足りないのではないかという提言をしたいという気持ちもあります。

本質的なマーケティングの価値は、今まで顧客ではなかった人を新規顧客にする、新規顧客をさらにロイヤル顧客に引き上げていくために誰に(WHO)何を(WHAT)届ける必要があるか?を知っていくことにあると思っています。

チャットマーケティングで得られた情報というのは、未顧客(新規顧客になっていない人)の「WHO」と「WHAT」を知る術になります。「DMMチャットブーストCV」のコンバージョンを増やすことに特化した価値は基本として提供しながら、その先にある「WHO」、「WHAT」に向き合うきっかけにしたいという思いを持っています。

すでに導入いただいているお客様に感じていただけている強みは運用にあると考えています。結局私たちが離脱ユーザーは誰なのかを把握していなければ適切なコミュニケーション設計はできません。チャットボットと会話を重ねるにしてもその問いをなぜ設けるのか、それぞれに意味を持たせないといけない。ただ性別などのデモグラ属性を集めればいいというわけではありません。AIも活用していますが、現状では、コミュニケーション設計は人がおこなったほうが本質に向き合える可能性が高いため、手間を惜しまずに取り組み、知見やスキルのある人材の採用にも注力しています。

チャットマーケティングの本質的な価値を提供する

――今年の展望についてお聞かせください。

成田:私たちが提供するサービスは、あらゆる業種で活用いただけます。実際に人材、金融、美容、医療、法律事務所、教育、保険、不動産など、非常に多くの業界で導入しており、高い効果がでています。そして、サービスを通して未顧客のインサイトデータを取得できるという点においても、良い評価をいただいています。

今年は、CVを増やすという基本的な価値提供に加えて、私たちのサービスから取得できる情報をいかに「価値のあるデータ」としてお客様に還元していくかということにより徹底して向き合っていきたいと考えています。そして当社サービスをただの獲得ツールとしてではなく、チャットマーケティングの本質的な価値を感じて活用してもらえるよう、運用やデータ提供を深化させていきたいです。

お問い合わせ

株式会社Algoage

Email:sales@algoage.co.jp
住所:東京都文京区湯島3-2-12 御茶ノ水天神ビル4F

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