両社は総菜などのPB商品を展開しており、今後は一部共同開発を通じてコスト削減を目指す。現段階では、両社の店舗の品ぞろえに変化はなく、ネットスーパーにおいても変更はないとしている。
トライアルHDは、AIカメラやショッピングカートを扱うリテールAI事業も経営の柱としており、西友の店舗でも顔認証セルフレジやAI搭載のショッピングカート「Skip Cart」の導入を進める方針である。リテールAIの開発に必要なデータを人口集積地で収集できる点も、西友を傘下に迎える大きな魅力だとしている。
トライアルHDはリテールAI開発拠点「リモートワークタウンムスブ宮若」(福岡県宮若市)で他社と共同で実証実験を行っており、今後は西友も参加するという。トライアルHD執行役員広報部の野田大輔部長は「我々はまだまだ挑戦者。様々な小売企業と競争・協調して切磋琢磨していきたい」と話した。
今後の出店計画や決済方法などは両社の経営陣で話し合って決定するという。売上目標なども未定としている。
エスワイ・インベストメント・エルピー(85%)およびアジア・リテール・ファイナンス任意組合(15%)から、9912万2400株を取得する。買収額はアドバイザリー費用等を含む26億円(概算)で、総額3826億円となる。譲渡日は7月1日を予定している。
株式取得資金については、手元資金に加え、取引銀行から新たに3700億円(概算)の借入金を調達する予定。増資などの新株発行に伴う資金調達は実施しない。
