ボディコピーって、どうやって学べばいいんだろう。

企業・組織の思いやブランドのコンセプトを伝えるボディコピー。様々な場所で求められることが増えているものの、その本質はどこにあるのか。「コピーライター養成講座 ボディコピーコース」の講師を務める後藤彰久氏に、“ボディコピー”をテーマに寄稿いただきました。

かつて2人のボディコピーの書き手がいた。

難しい言葉を使うことなく、誰が読んでも、言いたいことがスッと頭に入ってくる。気持ちがグッときたり、そうだよなぁと共感できたり。買ってみたい、使ってみたいと思わせてくれた。なにより、「読んでよかった」と思えるボディコピーを書く2人だった。

ある男が、2人に聞いた。
「いったい、どんなテクニックをつかって書いているんですか?」

1人が答えた。
「ボディコピーはテクニックで書くものじゃない」

もう1人が答えた。
「ボディコピーを書くには、テクニックが必要です」

(おや、これは面白いことになってきたぞ)

なぜ、テクニックで書くものじゃない、と言ったのか。
なぜ、テクニックで書くものだ、と言ったのか。

男の問いかけに、1人目が言葉を選びながら話しはじめた。

「誤解を恐れずに言えば、表現が上手いかどうかは、あまり大切じゃないと思っているんです。いちばん伝えたいことは何なのか。企業が一方的に言いたいことで終わっていないか。これほどの意志や思いがあるんだと共感してもらえるのか、うなずいてもらえるのか。

それこそが本質だと思うのです。

だから、書きはじめる前が勝負なんです。核となるメッセージを発見できるか。メッセージが見つかれば、少しくらい文章が凸凹していたって、読む人に響くんじゃないでしょうか」

(なるほど、そうかもしれない。でも、なんだか難しそうだ)

そう思った男のココロを読んでいたかのように、彼は微笑んだ。

「どうすれば本質に少し近づけるのか。そのコツなようなものはあるんです」

「とはいえ…」 それまで静かに聞いていた2人目が柔らかな声を発した。

「ついつい手あかのついた言葉を使っていないか。同じことを半分の文字量で伝えられるんじゃないか。ストーリーにリアリティが生まれる一行はあるか。結論を活かすハッとする書き出しになっているか。

そう問いかけながら書いているかどうかで、伝わり方は違うと思うんです。

“テクニック”と言うと少し軽く聞こえるかもしれません。

「本質」を伝える数百文字を細部まで磨くコツ、と言ったらいいでしょうか」


2人の書き手は、いままで読んできた数々の名作コピーたち。

「伝える本質を見つけるコツ」と、「見つけた本質を磨き上げるコツ」。

名作コピーから教わったことを、私なりに解釈してお伝えしたいと思います。

ブランド広告やステートメント、パーパスが注目される時代に、ボディコピーを学ぶ場が少なくなっている気がします。

ボディコピーとまっすぐ向き合う時間、つくりませんか。

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後藤 彰久

電通
クリエイティブディレクター/コピーライター

言葉を軸としたメッセージ性のある企業ブランディング、商品ブランディングを得意とする。自動車、通信、産業機器から、流通、飲料、筆記具まで、さまざまなクライアントで、課題発見・戦略プランニング・統合コミュニケーション、パーパス制作などを手掛ける。
朝日広告グランプリ/日経広告賞 大賞/ACC賞/ADC賞/広告電通賞/TCC最高新人賞/ほか国内外の100以上の広告賞受賞 


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