電通、就活に関する学生の意識調査 53.9%が「企業・商品イメージに悪影響」

電通は2025・26年に卒業予定の全国の大学生・大学院生計483人を対象に、就職活動に関する意識調査「Z世代就活生 まるわかり調査2025」を行った。本調査は、Z世代の就活に関する意識や動向を把握・分析し、企業の採用活動に貢献することを目的に実施。調査期間は2025年2月20日~3月7日。

配属ガチャへの懸念が内定辞退に影響

「内定辞退の理由」についての質問では、「より志望度の高い会社から内定を得た」が60.5%と最も多く、「給料や福利厚生に不満」(23.1%)、「勤務地や転勤の可能性に不安」(20.2%)、「希望の職種ではなかった」(14.3%)と続いた。

イメージ 図

また、配属に関しては「入社後の勤務場所・エリアの確約をしてほしい」と回答した学生は88.0%(「とてもそう思う」52.0%、「まあそう思う」36.0%)、「入社後の職種・配属先を確約してほしい」は85.3%(「とてもそう思う」45.5%、「まあそう思う」39.8%)となり、「配属ガチャ」などの不確実性への懸念が内定辞退に影響を与えている様子が見られた。

イメージ 図

イメージ 図

半数以上が企業・商品イメージが悪くなったと回答

「就職活動を通じて出会った企業の中で、その企業や商品のイメージが悪くなったことはありますか?」という質問では、53.9%の学生が「悪くなった」(「ある」26.7%、「まあある」27.2%)と感じており、半数近い学生が就活中に応募企業への印象が悪化している実態が明らかとなった。

イメージ 図

さらに、企業イメージが悪化した要因については、「面接官の印象が良くなかった」(53.0%)が最多で、次いで「説明会がわかりにくい」(24.4%)や「選考結果の発表時期が遅い」(23.0%)などが挙がった。

イメージ 図

「安心重視」の就職活動

入社先を決定する際に影響を与えた存在に関する質問では、最も多かったのは「親・家族・親戚」の30.2%となり、「ゼミ・研究室の先輩・同期」(20.0%)「大学の先輩・同期」(19.1%)が続いた。同社が前年に実施した調査では「企業のリクルーター」が2位であったが今回は順位を下げており、より学生本人に近い存在やコミュニティの意見が強く影響している様子が見られる。

イメージ 図

「入社先を決定した際に、両親や親族の影響はどの程度ありましたか?」という質問では、「かなり影響した」11.9%、「まあ影響した」34.0%となり、45.9%が影響を受けたと回答している。

イメージ 図

これらの結果を受けて電通の調査担当者は、社会の不確実性が高まる中、Z世代の「安心重視」の就活事情が明らかになったと考察。採用企業は入社後の働き方やキャリアパスについて丁寧に伝達していくことで、就活生やその親世代に対して安心感を提示することが重要となるとしているほか、採用活動を通じたすべての学生との接点を、企業ブランド構築の重要な機会ととらえ、特に面接時のコミュニケーションを改善していくことが求められると述べている。

advertimes_endmark


この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ