日本の住宅環境に合わせた商品展開
中国の家電メーカー「ハイセンス」は2025年、日本市場における白物家電事業の強化に乗り出した。これまでは単身者向けの小容量機種が中心だったが、今年からは大容量でファミリー層向けの商品も拡充し、取り扱う家電量販店も増加した。日本では海外と比べて住宅環境が異なるため、製品には独自の仕様が求められる。特に大型家電では設置性が重要であり、新たに発売された冷蔵庫は壁に密着して設置しやすい仕様となっている。4月30日から俳優・横浜流星を起用した新CMも公開した。
ハイセンスは日本の白物家電市場のシェア獲得に力を入れる
ハイセンスグループは1969年に創業した中国の家電メーカー。エアコンや洗濯機などの白物家電、テレビやオーディオといった製品の開発・販売を手掛けている。日本法人であるハイセンスジャパンは2010年に設立。商品ラインアップもエントリーモデルからミドル、ハイエンドを取り扱っている。
2024年のグループ総売上高は4.5兆円に達し、テレビの出荷台数は世界第2位、100型以上の大型テレビでは世界シェア第1位を獲得した。コストパフォーマンスに加え、24型から100型までの豊富な画面サイズや、「MiniLED」搭載機種など、品質面でも高く評価されているという。
冷蔵庫では、ハイグレードモデル「HR-DCH450 KK/KW」と、スタンダードモデル「HR-DC450 KW/KB」を5月下旬に発売する。海外市場では日本ほど冷蔵庫のドア数が求められないため、今回の5ドア仕様は海外メーカーとしては初の投入となる。市場想定価格は、HR-DCH450 KK/KWが19万円前後、HR-DC450 KW/KBが17万円前後となる。