元広告クリエイターのゼネラリストが事業会社で輝くわけ

第一線のマーケター・クリエイターが明かす、キャリアアップの奥義。今回は、AI食事管理アプリ「あすけん」を開発・運営するaskenで、AX推進部 シニアプロダクトマネージャーを務める伊藤拓哉さんにこれまでのキャリアについて伺いました。良い転職は、良質な情報を入手することから始まります。「こんなはずではなかったのに…」とならないための、転職情報をお届けします!

「君にはまだスペシャリティがない」

━━Web制作会社を就職先に選んだ理由は?

パソコンオタクの祖父から影響を受け、私も小学生の頃から、Webサイトをつくるようになりました。グラフィックデザインも子どもの頃からの趣味。デザインソフトを独学で学び、卒業アルバムに「将来はWebデザイナーになる」と書いたほどです。

この夢が現実味を帯び始めたのは、大学で就職活動を始めてから。広告の専門誌を読み、趣味が仕事になることと、Webディレクターという職種を知ったんです。ただ、広告業界の入社試験はどこも難しかった……(笑)。その中で、あるWeb制作会社だけはうまくいったんです。「好きなことをA3用紙へ自由に書く」という難題でしたが、不思議とペンが走りました。実はインターンに参加したとき、クリエイティブに前のめりな方ばかりで憧れていたので、Webディレクター職で内定をもらえたときは運命を感じましたね。

写真 人物 伊藤拓哉氏

asken
AX推進部 シニアプロダクトマネージャー
伊藤拓哉(いとう・たくや)氏

1991年、東京都出身。2014年に慶應義塾大学商学部商学科を卒業後、Web制作会社に入社。Webディレクターとして大手メーカーのオウンドメディアなどを担当。3年半の広告会社への出向を経て、2019年にaskenへマーケティング担当として入社。2021年には、同社初のプロダクトマネージャーに就任。2025年3月より、新設されたAX(AIトランスフォーメーション)推進部に所属。

━━Webディレクターとしてどんな仕事を?

Webサイトやオウンドメディアの制作を行いました。親会社である広告会社の営業が受注した案件についてページ構成を考え、デザイナーとエンジニアに形にしてもらうことが仕事です。

入社3年目ごろになると、データを活用したマーケティングが業界の主流になり、社員に経験を積ませる意味でも、グループ内でデジタルに強みを持つ自社から、私を含む数名が親会社へ出向することに。そこでは、デジタル戦略プランナーとして大手クライアントと向き合い、課題抽出や予算配分、ベンダー選定からプロジェクトに関わるようになり、「上流工程に来た」という実感がありました。

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荒川 直哉(マスメディアン 取締役 国家資格キャリアコンサルタント)
荒川 直哉(マスメディアン 取締役 国家資格キャリアコンサルタント)

マーケティング・クリエイティブ職専門のキャリアコンサルタント。累計4000名を超える方の転職を支援する一方で、大手事業会社や広告会社、広告制作会社、IT企業、コンサル企業への採用コンサルティングを行う。転職希望者と採用企業の両方の動向を把握しているエキスパートとして、キャリアコンサルティング部門の責任者を務める。「転職者の親身になる」がモットー。

荒川 直哉(マスメディアン 取締役 国家資格キャリアコンサルタント)

マーケティング・クリエイティブ職専門のキャリアコンサルタント。累計4000名を超える方の転職を支援する一方で、大手事業会社や広告会社、広告制作会社、IT企業、コンサル企業への採用コンサルティングを行う。転職希望者と採用企業の両方の動向を把握しているエキスパートとして、キャリアコンサルティング部門の責任者を務める。「転職者の親身になる」がモットー。

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