2つ目は、歴代の観戦チケット。1907年の「慶応大学とセントルイス大学の日本初の有料試合」から2023年の阪神タイガース日本一のチケットまで、野球の歴史が辿れるものを約60点展示。また、1936年以降のタイガース関連チケットも約30点展示する予定だ。個人コレクター秘蔵の小さなチケットから日本の近現代史を振り返る。
入場券「大阪タイガース結成三周年記念試合」(1938年) 個人蔵
3つ目はユニフォーム。阪神タイガースのユニフォームの定番は縦縞だが、過去に遡ると、実はユニークなデザインもあったという。本展では1958-59年頃の古いものから、永井一正氏による輝流ラインを使ったデザインなど、歴代ユニフォームの中でも特に目を惹く9着を展示。また、夏の甲子園6連戦に合わせた恒例イベント「ウル虎の夏」にて観客に無料配布されるレプリカユニフォームは、初年度の2013年から今年のものまでを一堂に並べる予定だ。
そのほか、試合のデータを見える化したデザインとして、インフォグラフィックスを使った作品群も展示。鉄道車両や路線図のデザイナーであり、自身も阪神ファンの大森正樹氏の路線図アートなど、話題の作品も鑑賞できる。
本展を担当する下村朝香氏は「野球とデザイン、一見関わりがないように思われますが、ユニフォームのデザイン、告知のためのグラフィックデザインなど、キーワードごとに見ていくことで、野球というスポーツにもデザインが大きな役割を果たしていることがよく分かる展示になっています」とコメントした。
「野球とデザインーデザインで辿る阪神タイガース」は5月31日から7月27日まで。10時~17時(入館は16時30分まで、水曜休館)。入館料は一般1200円ほか。タイガースの応援ユニフォーム・Tシャツ・法被など着用で100円引きになる「ユニフォーム割」も実施。会場は西宮市大谷記念美術館。
