アース製薬の連結子会社であるEarth(Thailand)(以下「アース(タイランド)」)は、2025年5月21日に設立45周年を迎えた。
アース(タイランド)は、1980年にアース製薬のグローバル戦略の一環として設立。設立当初から、タイ市場における消費者ニーズを徹底的に調査し、現地の法規制に適合した製品の開発に取り組んできた。
アース(タイランド)では研究開発から製造、販売までを一貫して手がけており、地元のマーケティング会社と連携しながら、香り・味・成分など、タイの消費者の嗜好に合わせた製品を展開。現在では、虫ケア用品の分野でタイ国内シェア2位、首都バンコク圏では1位を獲得しているという。
虫ケア用品では、タイ特有の高温多湿な気候に適した製品を提供することで、デング熱など感染症の予防にも貢献。「感染症トータルケアカンパニーとして、世界の人々の安全で快適な暮らしを実現する」をスローガンに掲げ、「Earth CSR Project」としてサンプリングや啓発活動などの社会貢献にも取り組んできた。
2024年には花王と協業し、化学合成殺虫成分を含まない駆除スプレー『ARS Mos Shooter』を発売。これは、花王の技術により蚊の翅や体を濡らして飛翔を妨げるもので、より幅広い場面での虫ケアを可能にしている。
アース製薬は現在、2026年12月期を最終年度とする中期経営3カ年計画「Act For SMILE COMPASS 2026」を推進中。その中で、「海外売上の拡大」「収益構造の改革」「グループ経営力の強化」の3つを重点方針に掲げている。
世界50カ国以上に製品を輸出している同社では、タイのほか、中国、ベトナム、マレーシア、フィリピンに現地法人を構え、東南アジアを中心にシェア拡大を進めている。2024年12月期の海外売上高は217億円で、売上全体の12.9%を占める。2026年には海外売上高250億円の達成を目指している。
