幼児食「mogumo」が挑む、「幼児食の冷凍宅配サービス」という未開拓市場

生活者の意識・行動の変化が激しい時代。生活者の支持を得るブランドになるためには市場の動向に合わせてスピーディーな意思決定も必要です。こうした市場で顧客を増やし成長を遂げるスタートアップ企業では、どのようなマーケティング戦略が企画され、また実行されているのでしょうか。新興企業の戦略から新しいマーケティングの方法論を導き出します。
※本記事は月刊『宣伝会議』6月号の連載「急成長スタートアップ企業に聞く!『わが社のマーケティング戦略』」に掲載されています。
Oxxx
設立年 2021年3月
従業員数 28名
事業概要 D2Cブランド事業/BPO事業

社長の経験から生まれた「幼児食」という未開拓市場

「離乳食」を卒業した、1歳半から6歳ごろまでの子どもが食べる「幼児食」。この時期は、粥状の食事から大人の食事に移行する準備期間。味付けや栄養バランスが難しく、大人の食事とは別で準備する必要がある。Oxxxはこれに着目し、「幼児食」の冷凍宅配サービス「mogumo(モグモ)」を展開している。

2021年にEC運営代行事業として設立されたOxxx。その1年後に「mogumo(モグモ)」を立ち上げた背景には、代表取締役CEO・黒瀬優作氏の実体験があるという。子どもが生まれ、自身も育児に携わる中で、レトルトで用意されている離乳食とは異なり、幼児食は商品としての展開が少ないことに気が付いた。育児への負担を減らし、すべての子育て世帯に「ゆとりが生む優しさ」を届けるサービスとして、冷凍幼児食への可能性を感じたという。

現在、「mogumo(モグモ)」は同社のECサイト上をメインに展開。常時40種類以上をラインアップするメニューはすべて管理栄養士が監修。LINEで管理栄養士に無料で相談することも可能だ。そのほかにも、オリジナルの動物のキャラクターを用いた「パッケージ」「ランチョンマット」「アテレコセット」など、子どもの積極的な食事を促し、親の育児負担を減らす工夫が随所にみられるサービスとなっている。

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40種類以上のすべてのメニューが、離乳食を完了した1歳6カ月頃から食べることができる。手づくりで天然由来の食材や調味料だけを使用。また、レストランごっこができるメニュー表やランチョンマットなども用意し、子どもたちが自主的に食べたくなる工夫もされている。

情報発信は一歩引いた目線から 背景に共感する顧客獲得を目指す

Oxxxが目指すのは、生活に寄り添うライフスタイルブランドだ。そのため新規の顧客獲得においては、商品の背景や世界観に共感して購入を決めた人のインサイトを注視。そのために不可欠な施策として、「ターゲットの解像度を上げること」と「顧客のペインポイントに寄り添うこと」の2点を重視する。
この施策が顕著に表れているのが、情報の発信方法だ。主にInstagram等のSNSをメディアとして活用するが、過度な情報発信は行わず、ブランドの世界観を伝えることに徹している。

…この続きは5月1日発売の月刊『宣伝会議』6月号で読むことができます。

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