「単に会社の認知を広めるのではなく、音響機器メーカーとしての基本姿勢である“音作りへの思い”を、わかりやすく伝えたかった」と担当者は語る。
一方で、「若年層を軽んじているように見えてしまうのでは」という懸念も抱いていたという。だが、今回の表現に込められていたのは、あくまで若年層の“感性に響く音”を真摯に届けたいという願いだ。若い世代に対しても、等しくその体験を届けていきたい──そうした想いが、今回のOOHの根底にある。
渋谷駅前のビルに掲出されている広告のビジュアル
反響は「想定外」
今回の広告は、5月中旬ごろからSNSで大きく拡散され、賛否入り混じる声が寄せられている。
担当者は「正直、ここまでの反響は想定しておりませんでした。ですが、多くの方にご覧いただき、素直に嬉しく思っています」とコメント。
寄せられた声は、今後のコミュニケーション活動の方向性にも活かしていきたいという。「継続的で共感を得られるようなコミュニケーション活動を、より丁寧に設計していけたらと考えています」
あまりにもストレートなその表現に、「語彙力がない」といった文脈のツッコミが入った。同時に、それだけの“わかりやすさ”が、なぜか引っかかってしまう──そんな今の空気が、SNSの投稿に反映されていたといえそうだ。
