秋田書店は6月9日、『凪のお暇』最終巻の発売記念として、1巻から11巻までの1606ページが一気に読める交通広告を渋谷駅にて掲出した。本作は2019年にドラマ化も果たしている。
『凪のお暇』最終巻である12巻が発売されるのは、6月16日。その前日となる15日まで広告を掲出する予定。
読売広告社 統合クリエイティブセンターの住吉美玲氏、山口愛咲美氏は、企画意図について「『凪のお暇』を初めて知る人や途中まで知っている方には、最終巻に追いついてもらいながら、コアファンの方々には好きな名シーンを思い返しながら、誰にとっても最終巻が楽しみになる広告を目指した」と話す。
「『凪のお暇』は漫画作品には珍しい、“名シーンが切り出しづらい作品”だと感じました。明るい世界観ながらも、登場するキャラクターがそれぞれ、複雑な家庭環境やパーソナリティーを抱えている……その背景から生まれる名言や気づきのおもしろさは、一部の試し読みや単純なキャラ紹介では伝えきれないと考えたのです。
様々な企画検討があったのですが、一周回って、今までの物語を“まるっと”読んでもらわなきゃ伝わりきらない!という結論にたどり着き、本企画に至りました。結果論にはなりますが、主人公・凪の『お得好き』にも合ったトンマナの広告になっていると思います。
ビジュアルにおいては、マンガだけで1600を超える膨大な素材数をいかにしてまとめるか、アイキャッチとなるキャラクターの配置場所、扉絵も楽しめるレイアウト、『凪のお暇』らしい色使いもこだわりにこだわりました。
作品内でたばこを吸っているキャラクターたちが、広告内ではシャボン玉を吹きまくっているなど、交通広告ではお見せできないシーンをほかのもので表現している部分もあります。そちらにも注目しつつ、ぜひお手元の漫画と見比べてお楽しみいただきたいです」(住吉氏、山口氏)。
完結にあたり、6月25日からは『凪のお暇』第12巻 発売記念 原画展を青山ブックセンターにてスタート。7月5日には、同じく青山ブックセンターでトークイベントを開催する。その他、同作品の舞台となった立川市や北海道の書店でも複製原画の展示を行う予定。

青山ブックセンターで販売される、完結記念オリジナルグッズ。