自由奔放でマイペースな魅力を表現
日本コカ・コーラとボトラー各社が展開する「やかんの麦茶 from 爽健美茶」は、アニメ「クレヨンしんちゃん」とのコラボレーションを実施している。俳優の高橋文哉が25歳になった主人公「野原しんのすけ」役を演じた実写ショートムービー「もうひとつのクレヨンしんちゃん やかんの家族だゾ!」(第1~5話)を公開し、20年後の大人になった「野原一家」の姿を描いた内容が大きな話題を呼んだ。
6月25日からは、しんのすけの妹「野原ひまわり」が登場する第6話を公開している。第1~5話の公開時点からひまわりの登場を望む声やキャスティングへの関心が高まっており、そうしたファンの期待に応えるかたちで女優の畑芽育が起用された。
WPP Open X のクリエイティブディレクター・小笠原潤氏は、「『ひまわり』らしい自由奔放さやマイペースな可愛さを伝えるために満場一致でお願いした」と語る。SNS(X)上では「アニメから飛び出してきたみたい」「あまりに野原ひまわりすぎて驚いてる」といった好評の声が多数寄せられている。
大人になった「野原ひまわり」を演じる畑芽育
今年4月にリニューアルを実施した「やかんの麦茶」は香ばしさとすっきりとした後味が好評を得ている。現在は若年層を中心に新規飲用者の獲得を目指しており、ファミリー層からの人気も高く、家族の強い絆が描かれることも多い「クレヨンしんちゃん」とのコラボレーションに至った。20年後も変わらず明るく生きる野原家の日常を描くことで、「家族を思い出すきっかけになる」というブランド価値を訴求する狙いもある。
ショートムービーは「クレヨンしんちゃん」初の実写化作品でもあり、アニメチームの監修のもと企画が進行された。25歳のしんのすけが社会人として働いているという設定だが、「ほい」という返事の仕方など原作を意識したセリフや演出を盛り込むことで、しんのすけの変わらないマイペースな性格を描いている。父親「野原ひろし」(55)を原田泰造が、母親「野原みさえ」(49)を麻生久美子が演じており、原作の雰囲気を丁寧に再現し、年を重ねても変わらない家族愛を表現している。
YouTubeやInstagramで配信された第1話から第5話の総視聴回数は1200万回を突破した。若年層を中心に、幅広い年齢層から大きな反響を得ており、海外からも注目を集めているという。日本コカ・コーラのブランドマネージャーの荻野真衣氏は「20年たっても変わらない『めんどうだけど、愛おしい野原一家』のストーリーを通じて、『家族の絆』をブランドイメージとして訴求できた」と手ごたえを語った。