1億総マーケター時代の外注と内製の間でマーケティングを考える

「1億総クリエイター時代」という言葉は耳にされたことがあろうかと存じます。2000年代後半に言われ始めたキーワードです。「誰もが創作し、発信できる」、YouTubeやTikTokなどのソーシャルメディア全盛を表します。

そして今、「1億総マーケター時代」も到来していると感じます。

「1億総〇〇時代」の到来のポイントは何でしょうか?それは至ってシンプルな話で、【参入障壁の消失】です。誰でも「熱心」でありさえすれば、クリエイターやマーケター他、〇〇になれる。そんな昔は到底考えられなかった時代になったことを示しています。

マーケティング、特に「マーケティング企業のマーケティング」には『入口』『中身』『出口』があろうかと存じます。データを取得し(入口)、分析・計画し(中身)、施策を実行する(出口)、です。

■『出口』(施策実行)の参入障壁消失

マーケティングの『出口』とは、「どんなメディア(媒体≒タッチポイント)」に「どんなクリエイティブ(表現≒コンテンツ)」を載せて、生活者(ターゲット)に影響を与え、こちらの目的を達成するか、という話です。

誰もが「創作」し、「発信」できる、「1億総クリエイター時代」の到来で起きた、マスメディア業界とクリエイティブ業界の参入障壁の消失は、そのままマーケティングの『出口』における参入障壁の喪失を意味しました。

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蓮村俊彰(住友商事 自動車流通DXユニット データドリブンマーケティングリーダー)
蓮村俊彰(住友商事 自動車流通DXユニット データドリブンマーケティングリーダー)

2008年慶應義塾大学環境情報学部卒 バックパッカーや学生起業を経て電通入社。大手光学機器、物流、重工業クライアントなどを担当した後、2011年、社内新規事業コンテストへの2期連続入賞を経て新規事業開発関連部署へ。民間、官公庁、NPO/NGOなどさまざまなクライアントの幅広いマーケティングや、スタートアップ投資・グロースアップ支援を行う「FINOLAB」の構想、設立に従事。2019年住友商事に転職し、ハードウェア・ロボティクス系スタートアップへの出資・グロース支援「HAX Tokyo」の立ち上げ・運営や量子コンピューターを用いた事業開発「Quantum Transformation “QX” Project」にて広義のマーケティングを担当。2024年より現職、自動車流通販売SBUにてデータドリブンマーケティングを推進。本業以外に東北大学大学院情報科学研究科 特任准教授(客員)や大阪キリスト教短期大学客員教授を歴任した他、すばる舎より『それでも今の居場所でいいですか?』を出版したほか、クーリエ・ジャポンやBiz/Zineで連載を持つなど、多岐にわたり活動している。

蓮村俊彰(住友商事 自動車流通DXユニット データドリブンマーケティングリーダー)

2008年慶應義塾大学環境情報学部卒 バックパッカーや学生起業を経て電通入社。大手光学機器、物流、重工業クライアントなどを担当した後、2011年、社内新規事業コンテストへの2期連続入賞を経て新規事業開発関連部署へ。民間、官公庁、NPO/NGOなどさまざまなクライアントの幅広いマーケティングや、スタートアップ投資・グロースアップ支援を行う「FINOLAB」の構想、設立に従事。2019年住友商事に転職し、ハードウェア・ロボティクス系スタートアップへの出資・グロース支援「HAX Tokyo」の立ち上げ・運営や量子コンピューターを用いた事業開発「Quantum Transformation “QX” Project」にて広義のマーケティングを担当。2024年より現職、自動車流通販売SBUにてデータドリブンマーケティングを推進。本業以外に東北大学大学院情報科学研究科 特任准教授(客員)や大阪キリスト教短期大学客員教授を歴任した他、すばる舎より『それでも今の居場所でいいですか?』を出版したほか、クーリエ・ジャポンやBiz/Zineで連載を持つなど、多岐にわたり活動している。

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