━━「この企画、いける!」と確信する瞬間ってありますか?
長崎:企画会議の段階で、自分がゾクゾクするやつですね。1つの種が出たときに、「これ、こういう面白がり方もできるじゃん!」「こう盛り上げようよ!」と、みんなが口々に話し出す企画。1人で必死に育てるんじゃなくて、全員が一気に加わってお世話したくなるような企画は、大体花開きます。一方的な提案よりも、時間を共有しながら作る企画は、全員の気持ちが乗っています。
そのためには、脱線してもいい空気感が必要です。限られた時間でも、出された議題からどんどん話が逸れて、最終的に全員の想像力が一斉にドライブする瞬間を大切にしています。
AI時代だからこそ、非効率でアホなことを愛して生きる
━━AIが企画まで作れてしまう時代、人間の企画者の価値はどこにあると思いますか。
長崎:AIはデータの蓄積から答えを導くので、普通に使うと「アホなこと」や「くだらないこと」があんまり出てこないんですよ。だからこそ、クリエイターはもっと日常のくだらないことを意識して、愛して、生きるべきだと思っています。特に現代の人は急いで結論に行きたがったり、生産性を求めすぎたりするけれど、実はその「大回り」の中にこそ、唯一無二の視点が隠れているんです。
━━具体的に、AIとはどう共生していけばよいのでしょうか。
長崎:僕の中では、「AIが食材、人間が料理長」という役割分担です。企画は「原体験×経験則×インプット」の掛け算で生まれると考えています。AIは経験則やインプットの整理が得意かもしれませんが、「膨大なインプットに裏打ちされた、自分だけの原体験」こそが見たことのない企画を生む唯一の道です。AIから出た素材をどう「調理」して世に出すか、その設計図こそが人間の企画者の価値になります。
━━長崎さんはどうやって自身の原体験を増やしているんでしょうか。その方法があれば教えてください。
長崎:「愛するものの母数を増やすこと」、これに尽きます。僕は仲良しの芸人や作家とよく「真理」を話し合う会をやってるんですけど、「なぜ大人になると花を綺麗だと思うのか?」とか、真理と呼ぶほどではないものなんですけど(笑)。それは花が綺麗になったんじゃなくて、自分が汚れてしまったからこそ、凛と咲く花が美しく見えるんじゃないか、という真理に辿り着いたり。
こういう自分なりの「好き」や「真理」は、絶対に忘れないし、原体験の引き出しになります。愛するものを増やせば、人生も企画ライフも、もっと豊かになるはずですよ。
超コンテンツ時代を生きていく 放送作家企画養成講座 長崎周成クラス
| 開講日: | 2026年4月25日(土) 13:00~19:00 |
| 講義回数: | 1日集中型 |
| 開催形式: | 教室(表参道)とオンラインを自由選択できるハイブリッド形式 |


