「宣伝会議のこの本、どんな本」では、当社が刊行した書籍の内容と性格を感じていただけるよう、「はじめに」や識者による本の解説を掲載しています。今回は、4月9日に発売した『ELG(エコシステム・レッド・グロース)パートナー/代理店と共に成長する次世代型マーケ・営業組織の事業戦略』(梅木俊成、井上拓海 著)から「序文」を公開します。
梅木俊成・井上拓海 編著
定価:2,200円(本体2,000円+税)
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BtoB領域に広がりつつある変化の兆し(文・梅木俊成)
新しい共創マーケティングの世界へようこそ。
はじめに本書を手に取ってくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。
私は株式会社電通において、電通グループ18社で構成されたBtoB専門プロジェクト組織「電通B2Bイニシアティブ」の仲間とともに、国内外企業の事業成長のためのマーケティング変革支援に取り組んでいます。日々、製造業、IT、インフラ、素材、金融などさまざまな業界の経営者・事業責任者の皆さまと対話を重ねる中で、強く感じていることがあります。
それは、BtoB領域において、今確かに変化の兆しが広がっているということです。
小規模でスピーディに変革を進めてきたSaaS企業に限らず、伝統的な製造業をはじめとする大手BtoB企業においても、これまでの成功体験を尊重しながら、新たな成長モデルを模索する動きが少しずつ広がっています。営業力という日本企業の強みを基盤にしつつ、マーケティング戦略の重要性を改めて認識し、データやテクノロジー、AIなどの活用を通じて、事業のあり方を見直そうとする姿勢が見られるようになってきました。
一方で現場では、「これまでの延長線上に、本当に持続的な成長があるのだろうか」「営業努力だけに依存したモデルに、どこか限界を感じている」といった声も少なくありません。
特にパートナーを通じた間接販売の領域では、長年、担当者個人の経験や関係性に依存した運営が続いてきた側面もあり、「どのように設計すれば、再現性をもって成果につながるのか」という問いが、十分に言語化・共有されてきたとは言いがたい状況だと感じています。
本書は、まさにこうした問題意識から生まれた一冊です。
そしてこのテーマに、現場の最前線で継続的に向き合ってきたのが、本書の共同執筆者であるパートナープロップ CEOの井上拓海氏です。
井上氏は、株式会社リクルートにおいて事業側の立場からSaaSプロダクト(Airレジ、Airペイなど)の成長に携わり、パートナーを通じた事業拡張に取り組んできた人物です。机上の理論ではなく、「現場で何が起きているのか」「なぜパートナーが動きにくいのか」「どうすれば成果に繋がりやすくなるのか」といった問いに向き合い続けてきた経験が、本書の随所に反映されています。
本書「ELG(エコシステム・レッド・グロース)」は、パートナープロップの皆さまとともに構想し、多くの議論と試行錯誤を重ねながら形にしてきました。
現場で得られた実践知と、電通B2Bイニシアティブの活動を通じて蓄積してきた戦略設計・構造設計の視点を持ち寄りながら、「共創によって事業成長を支えるために、どのような視点が有効なのか」という問いに向き合った内容になっています。
ぜひこの先の章から、パートナービジネスの現場で実際にどのような課題があり、なぜ今このテーマが重要なのかを、より具体的に感じ取っていただければと思います。
本書が、皆さまの現場における思考や対話のきっかけとなり、次の一歩を考えるための材料となることを、心より願っています。
(続きは、ぜひ本書にて)
『ELG(エコシステム・レッド・グロース)パートナー/代理店と共に成長する次世代型マーケ・営業組織の事業戦略』目次
第1部:国内企業に求められる新たな営業スタイル
・第1章:変わる市場環境、変わらない日本企業
・第2章:なぜ、今グローバルでELGの重要性が増しているのか
・第3章:パートナーマーケティングの台頭
第2部:ELGの全体像「ELG MODEL」
・第4章:ELGという新しい思想
・第5章:ELG MODEL
・第6章:パートナーマーケティング
第3部:プランニング
・第7章:プランニングの2W1H
・第8章:パートナープログラム
第4部:実行プロセス
・第9章:パートナーリクルーティング
・第10章:オンボーディング
・第11章:アクティベーション
・第12章:リテンション
第5部:組織構成
・第13章:3つの役割
・第14章:ELG MODELの部門間関係
第6部:オペレーション
・第15章:データマネジメントの実現
・第16章:注意して作るべき4つのオペレーション
第7部:発展していくELG MODEL
・第17章:日本企業が真のグローバル企業になるためには

