様々なアクシデントからハッピーエンドにいざなう「Uber Eatsで、いーんじゃない?」CMの不思議な力

俳優の中尾明慶、仲里依紗が夫妻役で登場する、Uber Eats(ウーバーイーツ)のシリーズCM。料理や外食を巡って、毎回数々のアクシデントに巻き込まれるコミカルな内容が視聴者から好感を得ているといいます。

「Uber Eatsで、いーんじゃない?」で締められるこのシリーズがなぜ高い好感度を維持しているのか。元味の素クリエイティブディレクターの名久井貴詞さんがあれこれ考えてみました。

Uber Eats「見逃したくないなら、 Uber Eatsで、いーんじゃない? 野球篇」(30秒)

日常生活を阻むトラブルの連続

「Uber Eatsで、いーんじゃない?」。このフレーズ、もしかしたら……皆さんの口癖になっていませんか?

このCMは、もうすでにロングシリーズの領域に入っていると思います。皆さんはどの様な評価をしているのかと考えていたら、宣伝会議の担当者さんから、このCMシリーズは、CM総研の好感度調査で高評価を続けていると伺いました。

高評価は分かるのですが……なぜ高評価が“続いている”のか? が今度は気になりはじめました。

改めてCMを見直してみると、各CMの1本1本は、生活における様々な環境(昼・夕方などの料理をする時間や寒い・熱いなどの季節など)、その時の少しオーバー目の状況が演出され、最終的に「Uber Eatsで、いーんじゃない?」になる仕掛けになっていて、しかも少しずつ社会状況に合わせて変化させています。

例えば……

最初の方のCMは、慌ただしく家に帰ってきて夕飯を作ろうとするが、炊飯器が壊れる、とか、猫がサンマをくわえて出ていってしまうなど、普通の生活を営もうとするとトラブル・邪魔が入って「Uber Eatsで、いーんじゃない?」に落とし込まれていた。

最近の傾向は、最初から“Uber Eatsで、いーんじゃない?”という提案型になっていますね。もう、お料理は家で作らないスタンスが選択されている感じがします。

そんな中、外が超暑い……道から店まで溶けてしまう。とか! 犬・猿・雉に巻き込まれたり(絡まれていると表現した方がいいかもしれない⁉)とか……、寒くて着過ぎてバスに乗る、お店に入るのでさえ大変など、さまざまな障壁・トラブルが訪れ、食べに行くまでを面白おかしく努力する姿が描かれます。そして「Uber Eats で、いーんじゃない?」となり、家で笑顔で目的のメニューを食べるシーンでCMが終了する。

Uber Eats「寒い冬こそ、Uber Eatsで、いーんじゃない? 重ね着篇」(30秒)

「ユーザー視点」の徹底こそがポイントか

根本的にこのCMの持つ魅力は何なのか? 誰が高評価を付けているのか?

様々な調査でも、主婦の方々の主な悩みの種は、食事のメニューを設定することであり、さらに買い物から下ごしらえ・調理・盛り付けなど仕上げるまでの時間と労力。さらに、食べ終われば片付け・キッチンの清掃まで仕事は一杯ありなかなか終わりません。

次のページ
1 2
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事