テレ東HD営業益が過去最高 けん引役は「ポケモン」より「〇〇」

アニメ・配信が利益を押し上げ

テレビ東京ホールディングス(HD)は5月8日、2026年3月期通期決算を発表した。連結売上高が前期比5.8%増の1649億円、営業利益が46.4%増の114億円となり、売上高・利益はいずれも歴代最高を更新した。放送事業の回復も目立つが、利益成長をより強く押し上げたのはアニメ・配信事業だ。

セグメント別では、地上波・BS放送事業の売上高が1034億円(4.8%増)だったのに対し、アニメ・配信事業は523億円(11.5%増)。営業利益では地上波・BS放送事業の55億円に対して、アニメ・配信事業は65億と上回った。テレビ東京HDの過去最高益を語るうえで、アニメ・配信は周辺事業ではなく、すでに中核的な成長エンジンになっている。

中でも存在感を示したのが、テレビ東京単体のライツ事業に含まれるアニメ事業だ。アニメ事業の売上高は17.8%増の272億円。ライツ事業全体の売上高は17.0%増の425億円、事業利益は20.3%増の172億円となった。アニメの売上には、放送による広告収入ではなく、配信、ゲーム、商品化などから生じる権利料収入が計上されている。つまり、テレビ放送の枠を超え、IPを海外展開や二次利用で収益化する構造が利益を押し上げた形だ。

首位は「NARUTO」、海外比率が日本上回る

興味深いのは、アニメタイトル別の売上ランキングだ。2026年3月期通期のテレビ東京アニメ事業におけるタイトル別ランキングは、1位が「NARUTO」、2位が「BORUTO」、3位が「遊戯王」、4位が「ポケットモンスター」、5位が「ブラッククローバー」だった。テレビ東京を代表するIPとして想起されやすい「ポケットモンスター」や「遊戯王」を上回り、同社のアニメ事業売上をけん引したのは「NARUTO」だった。主力の「NARUTO」「BORUTO」は全世界でスマートフォン向けゲームや商品化が好調だったと説明している。

アニメ事業のエリア別売上高比率は、中国が31.1%、北米が22.6%、日本が13.8%。国内放送の延長線上というより、海外市場での配信、ゲーム、商品化を通じて、長寿IPを収益化する構図が鮮明になっている。

放送事業も堅調だった。テレビ東京単体の放送事業売上高は5.4%増の832億円。タイム収入は1.8%増の457億円、スポット収入は12.3%増の316億円となった。

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