「AIO(AI Optimization:AI検索最適化)」を取り巻く環境は、目まぐるしいスピードで変化しています。自社サイトへの流入やその計測が一筋縄ではいかなくなった今、どのように自社の立ち位置を確認し、計測していく必要があるのか。
企業のAIOを支援するナイルの細山武揚氏が、直近のAIOをめぐる変化や検索市場の展望、KPI設定の考え方について、専門家の視点から解説する。
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客観性と誠実さがますます重要になる
AI検索の登場によって、コンテンツの「客観性」や「誠実さ」の重要度がより一層増している。細山氏はその背景をこう説明する。
「これまでもSNSやYouTubeで一般ユーザーの口コミや評価を重視するユーザーは多かったと思います。今では、AI検索によってこういった情報を簡単に集めてもらえるようになりました。公式サイトに良いことだけ書いてあっても信頼する人はいなくなっているんです」。
「デメリットもちゃんと伝えた上で、それでも自社製品・サービスが選ばれる理由を伝えたほうが購入につながる」とする一方、「企業によってはそのような情報を出すことが難しいこともある」という実務上の難しさも認める。だからこそ第三者のメディアやタイアップ記事を活用することに意義があるという。
AIが出てきたことで、デメリットや課題はもう隠せない状況にある。これは、SNSマーケティングでも以前から言われていたことではあるが、AIOの時代にはなおさら重視される傾向にある。
AIからの直接流入は実は増えていない
AI検索が一般的に浸透している中、AIOの成果はなかなか数値化しづらいのが現状だ(2026年5月時点)。
AIの生成結果から直接サイトへ流入する割合は必ずしも増えておらず、「AIで必要な情報を調べて、そこに出てきた会社名などをGoogleで再度検索して問い合わせをする」というユーザーがほとんどだと細山氏は分析する。海外でも、ChatGPTの回答内のリンクをクリックするユーザーは極めて少ないとするデータが報告されており、この傾向はナイルの独自データでも同様だという。
こうした行動パターンの変化が、効果測定を難しくしている。AI経由の流入がGoogle検索の通常流入に混入してしまうためだ。何がきっかけで流入や購入につながったのかは、直接ユーザーに聞く必要がある。これまでのデジタルマーケティングでは、数字や流入経路がすべて見えるのが当たり前だったのが、AIが出てきてからは仮説を立てて判断することも必要になってきているのだ。