横浜マリンタワーに多言語音声ガイド 展望台を「街歩きの起点」に

横浜のランドマークを音声でガイド

横浜の観光名所、山下公園に面した展望塔「横浜マリンタワー」は、開業65周年記念事業の一つとして、公式音声ガイド「横浜360°」を6月2日から提供開始した。デザインファーム「NOSIGNER(ノザイナー)」が開発した多言語オーディオガイド・観光DXプラットフォーム「WOUDIO(ウーディオ)」の本格導入第1号となる。展望フロアから見える横浜の景観に、歴史や文化の解説を重ね、来館者の街歩きや周辺エリアへの回遊を促す。

来館者はスマートフォンでQRコードを読み取るだけで利用でき、アプリのダウンロードは不要。展望フロアから見える横浜の景色を起点に、歴史や文化、周辺スポットにまつわる音声ガイドを聞くことができる。

「横浜360°」では、展望フロアから見える景観に20の問いを設定した。例えばベイブリッジ、山下公園、氷川丸、大さん橋、赤レンガ倉庫、中華街、元町、山手、三溪園など、横浜を代表するスポットについて、景色と結び付けながら解説する。音声ガイドの総尺は約70分。WOUDIO自体は最大18言語に対応し、「横浜360°」では日本語、英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、インドネシア語、タイ語の8言語で展開する。

写真 マリンタワー 音声ガイドの画面

写真 マリンタワー周辺の景色

写真 マリンタワーに設けられているQRコード

マリンタワーの20面それぞれにQRコードが設けられ、来館者はその方面にある観光地情報を聞くことができる。2つまでは無料視聴できるが、それ以降は有料(1日視聴500円・無期限視聴1500円※入場券は別途)となる

横浜を照らすマリンタワーが横浜観光の水先案内人に

6月19日に開かれた発表会で横浜マリンタワーの齊藤直紀支配人は、横浜マリンタワーが1961年に戦後復興のシンボルとして建てられたことに触れ、「横浜は日本で初めて鉄道が走り、ガス灯がともり、日刊新聞が発行された街」と説明した。そのうえで「横浜360°」について、観光と防災、文化保全を一体化した新しいサービスだと紹介した。

写真 発表会の様子

NOSIGNER代表の太刀川英輔氏は、横浜マリンタワーを導入第1号に選んだ理由について、自身と同社が横浜・山下町に拠点を置いていることを挙げた。「横浜のシンボルであるマリンタワーで何ができるかに、65周年の節目で関われることは大変うれしい」と話す。

太刀川氏が重視したのは、展望台を単に景色を見る場所で終わらせないことだ。発表会では「横浜の観光をするときに、とりあえずマリンタワーという選択をつくりたかった」と説明。マリンタワーから横浜の主要スポットを一望できることを活かし、「マリンタワーに行く」というより、「横浜に行く。そのためにマリンタワーに行く」という流れをつくりたいとした。

観光ガイドのみならず防災マップなど多機能搭載

WOUDIOは音声ガイドに加え、デジタル観光マップ、チケット販売、防災マップ、寄付機能などを備える。横浜マリンタワーでは、6月19日からオンラインチケットの販売動線にもWOUDIOを活用している。観光マップにはハザードマップも組み込まれており、災害警報が出た際には避難所などの情報を多言語で確認できる設計だ。

写真 発表会の様子

今後は、横浜マリンタワーから見える周辺スポットの音声ガイドも増やし、横浜エリア全体を多言語音声でつなぐ構想を描く。太刀川氏は「横浜中が多言語対応の音声でつながる状況ができるといい」と話し、施設同士が音声ガイド上で相互に送客し合うネットワーク化にも意欲を示した。

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