子どもが店員、社長、ゲーム開発者に 夏休みは企業が“学校”、森ビル・野村證券・MIXIらがつくる早期接点

夏休みに合わせ、子どもが実際の店舗や商品、社員の仕事に触れられる体験プログラムを展開する企業が相次いでいる。店員や輸入会社の社長になりきる職業体験から、プログラミング、金融教育まで内容はさまざまだ。

子どもに学びの機会を提供するだけでなく、企業にとっては、自社の商品や仕事、価値観を知ってもらう早期のブランド接点にもなる。広告のように企業側から一方的に情報を伝えるのではなく、子ども自身が手を動かし、商品やサービスの裏側を体験することで、企業への理解や親近感を育てる狙いがうかがえる。

店員と製造担当、LUSHの二つの仕事を体験

ラッシュジャパンは7月18日から8月31日まで、子ども向けの期間限定プログラム「夏休み お仕事体験 2026」を実施している。

同社では、5~12歳を主な対象として、「ショップスタッフ体験」「シェフ体験」などを提供。ショップスタッフ体験では、子どもが店員と同じようなエプロンを着け、商品の陳列や接客、レジなど、来店客を迎えてから送り出すまでの仕事に挑戦する。

シェフ体験では、ラッシュが商品製造を担うスタッフを「シェフ」と呼んでいることを踏まえ、商品の一部を手作りする。接客と製造の両方を組み合わせたプログラムもある。

ラッシュは2025年、全国68店舗を対象に「ラッシュでお仕事体験」を開始した。背景には、来店客から寄せられた「ラッシュで働いてみたい」という声に加え、同年1月から拡充した店頭ワークショップの参加者のうち、12歳以下の子どもが最も多かったことがある。また、子どもを持つラッシュジャパンの社員からの声で、小学生の自由研究テーマに悩む親子が多いことがわかり、体験内容をまとめられる「夏休みの自由研究シート」を用意した。

体験では、商品や接客だけでなく、ものづくりや環境に対する同社の考え方にも触れる。子どもが店頭でブランドの世界観を体験し、その記憶を商品とともに家庭へ持ち帰る仕組みとなっている。

街全体が学びの場、20年で5万3000人

森ビルは7月25日から8月16日まで、六本木ヒルズ、麻布台ヒルズ、虎ノ門ヒルズ、アークヒルズを舞台に「ヒルズ・ワークショップ フォー・キッズ 2026」を開催している。

2006年から毎年夏に実施してきた恒例企画で、2026年に20周年を迎えた。これまでに累計約1000種類、約4100講座を提供し、延べ約5万3000人が参加した。

2026年は約100種類、約350講座を用意し、延べ約4000人の参加を見込む。ヒルズに入居する企業や店舗、病院、学校などが、自社の社員や専門性、施設を活かしたプログラムを提供する。

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