楽天グループは、8月5~7日にパシフィコ横浜で開催した「Rakuten AI Optimism 2026」で、スポーツ領域におけるAI活用について、実用化に向けた取り組みを紹介した。来場者のコンディションやプレーデータを基に、プロアスリートのような入場演出を生成する体験型ブースに加え、試合の状況を読み解く「AI解説者」も披露。AIによって「プレーする人」と「見る人」の双方の体験を広げようとしている。
プレーデータから入場演出や応援歌を生成
エキシビションエリアのスポーツブースでは、「AI ATHLETE STADIUM ~AIで創る、唯一無二のスタジアム体験~」を展開した。来場者がプロアスリートの世界を疑似体験できる企画で、野球とサッカーのトレーニングを用意した。
体験者は最初に、当日の気分や、勝負どころで緊張しやすいか、強気に臨むタイプかといったコンディションを入力。その情報と、トレーニングで取得した数値をAIに読み込ませる。
AIはデータを基に体験者の選手としてのスタイルを分析し、一人ひとりに合わせた入場演出映像や応援歌を生成する。普段着で撮影した写真から、プロチームのユニフォームを着た選手風の姿もつくり出す。体験後には、生成したビジュアルを使用したオリジナル選手カードを来場者に渡した。
応援歌の歌詞も体験者ごとに生成するため、同じ演出にはならない。担当者によると、来場者が生成映像を周囲と一緒に見ながら盛り上がる様子も見られたという。
分析結果に応じたトレーニング方法のほか、気分を高める音楽なども提案。楽天ブックスや楽天ミュージックなど、楽天グループの各サービスにつながるレコメンドも体験に組み込んだ。
担当者は企画の狙いについて、スポーツには「詳しくなければ楽しめない」「身体的な条件によって体験しにくい」といった障壁があると説明する。AIを前面に押し出すこと自体が目的ではなく、テクノロジーによって、より多くの人がスポーツを楽しめる未来を形にするための手段としてAIを採用したという。


