「なんとなく買い」の年間損失は3676億円──生活者の8割がシフトした新購買行動「根拠買い」の実態、富士フイルム調査

富士フイルム ヘルスケア ラボラトリーは、全国の20〜69歳の男女1030人を対象に実施した「AI時代における消費者の購買行動と価値観に関する調査」の結果を発表した。

本調査では、科学的根拠や信頼性、明確な自分軸に基づいて購入を判断する消費スタイルを「根拠買い」、対照的に流行や感覚を優先した購買行動を「なんとなく買い」と定義している。調査の結果、過去1年間で買い物のしかたを見直した人は55.0%にのぼり、「なんとなく買い」による全国の年間損失額は約3676億円に達すると試算される一方で、生活者の約8割が「根拠買い」を実践している実態が明らかになった。

写真 グラフィック 紙袋を持っている手

Unsplash/Iuliia Pilipeichenko

「買い物失敗」による年間損失は約3676億円

調査によると、過去1年間で買い物のしかたが「何かしら変わった」と回答した人は55.0%(566人)と半数を超えた。変化の理由としては、「物価高・インフレーションへの対応」(53.6%)、「経済的な余裕がなくなった」(49.6%)といった生活環境の変化に加え、「年を重ねて価値観が変わった」(38.3%)、「失敗・後悔の経験から学んだ」(30.3%)といった意識の変化が上位に挙がっている。

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具体的な変化の内容では、「長く使い続けられるものを選ぶようになった」(27.1%)、「衝動買いが減った」(26.6%)、「『流行』よりも『自分に合っているか』を重視するようになった」(21.7%)が上位となった。

また、「なんとなく良さそう」といった感覚で購入して後悔した経験を持つ人は全体の40.4%に達し、その年間平均損失額は約1.4万円となった。これを日本の20〜69歳人口(約6500万人)に換算すると、全国規模での年間損失額は約3,676億円に上る計算となる。

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買い物経験が育てる「目利き力」──女性40代が意識の転換点に

買い物の際に重視する要素を尋ねたところ、「長く使い続けられるか」(89.3%)や「自分の価値観との合致」(88.0%)が約9割を占めたのに対し、「流行・トレンド」を重視する人は31.4%にとどまった。

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女性の年代別データを見ると、「なんとなく買い」による失敗・後悔の経験率は20代で58.3%、30代で54.4%と半数を超えるが、40代で49.5%と半数を下回り、50代(45.6%)、60代(34.0%)と減少を続ける。

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さらに「流行・トレンドを重視する」割合も、40代までの約4割(40代:36.9%)から、50代では26.2%へと10ポイント以上急減した。数々の失敗経験を経て、40代を起点に「自分軸」や「目利き力」が確立されていく傾向が示されている。

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