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従業員32万人に届け。日立グループ・ビジョンを英語の歌で表現

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日立製作所は、世界の従業員32万人にグループ・ビジョンを浸透させる目的で、「ビジョンムービー」を制作し、10月から自社サイトで公開した。

ビジョンムービーは約2分間。4月、日立が初めて英語で制作したグループ・ビジョンの文言をそのまま「歌詞」に、曲をつけた。前半はCGでグループの事業領域を表現しているが、後半の実写には事業を説明する映像はない。

制作を担当したブランドコミュニケーション本部グループブランド戦略部部長代理の大野弘貴氏は、「人々の暮らしの何気ないところで、日立の事業が役立っている。その風景を表現した」と話す。ビジョンには、「社会が直面する課題にイノベーションで応える」「活気あふれる世界を目指す」など大方針が掲げられている。日頃の仕事には直結しづらいビジョンを歌で浸透させることで、「ふとした時に『この積み重ねが活気あふれる世界につながるかも、イノベーティブかも』と気づいてもらうきっかけにしてもらいたい」考えだ。

英語でビジョンを言語化したのは初めて。従業員32万人のうち海外の従業員が12万人を占め、「母国語はさまざまながら、日本語を翻訳するのではなく、共通語の英語で議論を重ねてビジョンを決めたかった」からだ。

5月には、「堅い文章を馴染みやすいものに」と絵本風のビジョンブックを発表しており、その伝え方も工夫する。昼休み、日立本社では館内放送で「この木 なんの木 気になる木~」で知られる「日立の樹」を流している。「月曜日の朝には、ビジョンムービーを流してほしい」と提案しているところだ。

ビジョンをいかに浸透させるかは、多くのグローバル企業にとって大きな課題。日立は約950社のグループ企業を抱えるが、1社ずつで闘うのではなく、それぞれが持つ特定の強み、たとえば発電、交通システム、医療などを「one HITACHI」のソリューションとしてグローバルに打ち出すことが求められている。「一連のツールを通じ、あの手この手でビジョンの浸透を目指す。その結果、32万人が同じ方向を目指すことができれば、世界をインスパイアできるかもしれない」。

【スタッフ】
映像:DRAWING AND MANUAL(菱川勢一)
音楽:インビジブル・デザインズ・ラボ(清川進也)
メインボーカル:グレッグ・アーウィン