戦略PRは終わりました。

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「戦略PR」というワードが注目されるきっかけをつくったのが、2009年に出版されたブルーカレント・ジャパン、本田哲也氏の『戦略PR 空気をつくる。世論で売る。』 (アスキー新書) とインテグレート、山田まさるの『脱広告・超PRー広告を信じなくなった消費者を動かす』(ダイヤモンド)という2冊の書籍です。

それまで日本において「PR」と言えば、企業の広報部門がIR等の企業情報、新製品などのニュースリリースの配信や記者会見を行うなどして、情報をメディアに提供し、記事化や番組化を目的とする、いわゆる「パブリシティ」と同義でとらえられていました。

メディアという第三者が主体者となる「パブリシティ」において、露出内容を企業がコントロールするのは難しく、多くの日本企業は長らく広告という100%コントロール可能な手法を中心にマーケティングを行ってきました。

しかし、インターネットの普及が引き起こした情報洪水と消費市場の成熟でテレビCMをはじめとする広告がこれまでの様に効かなくなってきたことで、PRにより消費者に「気づき」を与えて、「買う理由」を生み出し、広告が効きやすい世の中の「空気をつくる」、戦略PRというアプローチが注目されることになりました。

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藤田 康人(インテグレート代表取締役CEO)
藤田 康人(インテグレート代表取締役CEO)

1964年東京都生まれ。慶應義塾大学を卒業後、味の素に入社。1992年、ザイロフィンファーイースト社(現ダニスコジャパン)を、フィンランド人の社長と2人で設立。1997年にキシリトールを日本に初めて導入し、素材メーカーの立場からキシリトール・ブームを仕掛けた。この結果、ガムを中心とするキシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。2007年5月、IMC(Integrated Marketing Communication:統合型マーケティング)プランニングを実践する日本初のプランニングブティックとして、マーケティングエージェンシー、インテグレートを設立。代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』(ダイヤモンド社)、『99.9%成功するしかけ』(かんき出版)などがある。2014年4月7日(月)に宣伝会議から最新刊『THE REAL MARKETING―売れ続ける仕組みの本質」が刊行予定。

藤田 康人(インテグレート代表取締役CEO)

1964年東京都生まれ。慶應義塾大学を卒業後、味の素に入社。1992年、ザイロフィンファーイースト社(現ダニスコジャパン)を、フィンランド人の社長と2人で設立。1997年にキシリトールを日本に初めて導入し、素材メーカーの立場からキシリトール・ブームを仕掛けた。この結果、ガムを中心とするキシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。2007年5月、IMC(Integrated Marketing Communication:統合型マーケティング)プランニングを実践する日本初のプランニングブティックとして、マーケティングエージェンシー、インテグレートを設立。代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』(ダイヤモンド社)、『99.9%成功するしかけ』(かんき出版)などがある。2014年4月7日(月)に宣伝会議から最新刊『THE REAL MARKETING―売れ続ける仕組みの本質」が刊行予定。

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