[寄稿者一覧はこちら]【前回のコラム】「コピーを書くということ(2) ― グーグルの本社は、田舎にある。」はこちら山﨑博司(TBWA\HAKUHODO コピーライター)
広告代理店のコピーライターの仕事は多岐にわたります。
新聞やポスターのコピーはもちろん、
テレビCMの企画、ラジオCMでは収録の際の監督まで。
他には、WEBやイベントの施策アイデア、
インタビューをして記事にする仕事などもさせて頂きました。
今回は、そんな仕事の中で僕がためになったと思う一言を
紹介したいと思います。
「結局、山﨑くんはどうしたいの?」
最近、コピーや企画で悩んだりするときに、
よく思い出すのが、この言葉。
「結局、山﨑くんはどうしたいの?」
狙いのないコピーを出したときや、
営業から言われた修正をそのまま直したときに、
師匠の井口雄大さんからよく言われていた言葉です。
「本当にそれでいいと思うならいいんだけど、
そう思わないなら書き直してベストを提案しなきゃ。
山﨑くんがこの仕事にいる意味がないじゃん」と。
言われたことをそのまま直すなら誰でもできる。
そのコピーや修正は、本当に広告をみる人の心に届くのか。動かすのか。
得意先が言いたいがための言葉になっていないか。
ただの作業ではなく、コピーライターとして、
そのブランドや商品のことを、どう思っていて、どうしたいのか。
意思をもって仕事をしなさい、
そんなことを言ってくださったんだと思います。