【前回のコラム】「…飛び出すキッカケとなった「2つの言葉」。1年でミュージアム巡り40館。」はこちら
髙田 真理 電通関西支社 マーケティングデザイン局
入社3年目。日々、どこに何があるのか予測のつかない、とてつもなく広い海の中を、地道に泳いでいるような感覚です。遠くの方に島を見つけたり、周りの人に助けられたり、さまざまな魚に出会ったりしながらも、基本的にはもがきながら進んでいます。なので、自分の経験から「こうすべき」ということは書けませんが、ウケウリの言葉を心に刻みながら「こう考えている」ということを等身大でお話します。
創造力より想像力
入社間もない頃、心に刻んだ言葉です。
誰にどんな場面で言われたのか、どこで見たのか、読んだのか、今となっては記憶が曖昧なのですが、(過去メモを掘り起こしてもわからず終いで…ウケウリということは間違いありませんが)ともかく、今も日々のキーワードとなっています。
コピーライター講座でも、講師の先生方から、想像力をはたらかせるということの大切さや手法、実際の場面での実例などをさまざまな角度から教わりました。
特に今の段階で自分の中だけの勝手な「創造力」だけを発動させるのは危険です。「クリエーティブなものを生み出そう!」という前のめりな気合いが空回りし、つい思い込みの範疇でのアイデアしか出せていない自分に気づくことがあります。
コミュニケーションは相手があってのこと。コミュニケーションターゲット、クライアント、未来の世の中のことなど、さまざまなものへの想像力がベースとなる、ということは常に心に留めています。
現場でも、アイデアを持ち寄ってディスカッションをしていると、「ああ、自分が考えていたのはこの一角でしかなかった」とか「この思い込みを外せば、もっとこんな考え方もできていたのに」と、他の人の考え方を見て想像力が足らなかったことに気づき、その枠を少しずつ広げる、という日々です。
私が所属しているマーケティング・デザイン局では、コミュニケーションターゲットの行動や意識を知るための調査や分析を行います。データはあくまでもデータであって、そこから何を読み取るか、まさに想像力が試されます。
ただし、データに固執しすぎると、真実が見えなくなってしまう。自分の職種の責務を果たそうとするあまり、つい「マーケ的な」部分しか見えなくなっている自分に気づき、おっと…と思うこともあります。
何がノイズで、何が発見なのか。今の自分自身がまだまだ修行中な部分も多いのですが、講座で教わったことも活かし、近づいて精査しては一歩引いてみる、冷静になって本当にイチ生活者としてしっくりくるのか想像してみる、の繰り返しが必要と言い聞かせています。
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