クチコミやオウンドメディアに、広告と全く同じ役割を期待するのはやめるべき

トリプルメディアで考えると分かりやすい

画像提供:shutterstock

前回のコラム

では、アンバサダープログラムのようなクチコミを意識した施策を実施する際に、よく陥りやすい議論のループについて紹介しました。

従来の広告でKPIにされてきた「認知」を軸に考えると、広告はお金を払っただけほぼ確実にKPIを達成できるのに対し、ファンやアンバサダーのクチコミは予測が難しいため、事前の判断がしにくいというのがポイントです。

この点は、トリプルメディアで考えれば少し分かりやすくなるかもしれません。

トリプルメディアとは、メディアをオウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディアの三つに分類して考える概念で、日本のWeb広告業界でよく使われています。

オウンドメディアとは自社で所有(Own)しているメディアのこと。最近、話題のキーワードですが、もともとこのトリプルメディアの定義をきっかけに日本で使われるようになりました。デジタルマーケティングの文脈では、企業が運用するメディアサイトのことを意味するケースが多いですが、個人的には企業のWebサイトに加えて、店舗の外観や看板、製品のパッケージやサービスそのものもオウンドメディアとして考えた方がよいと考えています。要は、自社でコントロールができるメディアというのがポイントです。

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徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)
徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)

徳力基彦(とくりき・もとひこ)NTT等を経て、2006年にアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画。「アンバサダーを重視するアプローチ」をキーワードに、ソーシャルメディアの企業活用についての啓蒙活動を担当。書籍「アンバサダーマーケティング」においては解説を担当した。

徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)

徳力基彦(とくりき・もとひこ)NTT等を経て、2006年にアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画。「アンバサダーを重視するアプローチ」をキーワードに、ソーシャルメディアの企業活用についての啓蒙活動を担当。書籍「アンバサダーマーケティング」においては解説を担当した。

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