【前回の記事】「ロイヤルカナンが大事にする広告では伝えられないリアリティ」のはこちら
2015年にスタートした日本ケロッグの「オールブランアンバサダープログラム」は、売り上げアップという成果を得て、2年目に突入しました。これまでの企業のマーケティング活動は広告を中心に行われてきましたが、それだけでは消費者に届かなかったり、信頼性を高められなかったりすることも事実です。実際に売り上げをアップし、手応えを感じているという日本ケロッグの五味田里美さんに、どのような考えでアンバサダープログラムを行ったのか聞きました。
今回のゲスト
五味田 里美(ごみた さとみ)
日本ケロッグ合同会社 マーケティング部 グループマネージャー。理系出身ながらマーケティングの面白さに目覚め、外資系メーカーにて、消費者調査、ブランドマーケティング、新ブランドのロンチ等を経験する。シリアル好きが高じて、2011年に日本ケロッグに入社。現在は、コーポレートブランドであるケロッグ、オールブランやフルーツグラノラをはじめとする大人向けブランド、フロスティやココなどの子供向けブランド全般のブランドコミュニケーションを担当。
市場拡大に向けて、クチコミとつきあう必要があった
藤崎:
クチコミに着目した理由を、教えてください。
五味田:
結論からお話しすると、広告ではもはや届かない層に向けてコミュニケーションしていく必要があったからです。
定期的に質的・量的調査をしていますが、特に食品や健康に関わる商品は、友人のクチコミを重視するという結果が続いて出ています。そこで、時代に合わせて施策を行う必要性を感じ、消費者の声を生かそうと考えました。
藤崎:
これまでは広告を通じてシリアルの良さを伝えてきたわけですが、その活動に限界を感じてきたということでしょうか?
五味田:
そうですね、広告の限界というよりも市場環境の変化ではないでしょうか。
藤崎:
広告で伝えることができる人には、もうすでに届いている、ということかもしれませんね。つまり、知ってもらうのでなくて、実際に食べてもらうためにはどうしたらいいか、ということですよね。
五味田:
そうなんです。現在、朝食でのパンやトーストの浸透率は80%以上ですが、シリアルは直近で約39%と、まだまだ伸ばしていけると考えています。私たちの目標は新しく食べる人を増やすことなのですが、ではどういう人たちがポテンシャルユーザーであるかというと、健康についてある程度意識している人ということになります。
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藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)
藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)
博報堂 宗形チーム、大広インテレクト、読売広告社、TBWA HAKUHODO、アジャイルメディア・ネットワークを経て、現職。
変わりゆく広告の最前線を歩み、ファンやアンバサダーに着目した企業のマーケティング活動に従事し、研究職に。
日本広告学会:クリエーティブ委員、産業界評議員、デジタルシフト準備委員会。日本広報学会会員。WOMマーケティング協議会:副理事長、事例共有委員会。東京コピーライターズクラブ会員。カンヌ・クリエイターオブザイヤー他受賞多数。多摩美術大学、日大商学部非常勤講師。
藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)
博報堂 宗形チーム、大広インテレクト、読売広告社、TBWA HAKUHODO、アジャイルメディア・ネットワークを経て、現職。
変わりゆく広告の最前線を歩み、ファンやアンバサダーに着目した企業のマーケティング活動に従事し、研究職に。
日本広告学会:クリエーティブ委員、産業界評議員、デジタルシフト準備委員会。日本広報学会会員。WOMマーケティング協議会:副理事長、事例共有委員会。東京コピーライターズクラブ会員。カンヌ・クリエイターオブザイヤー他受賞多数。多摩美術大学、日大商学部非常勤講師。
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