今回の仕事人
今回たずねた
仕事人は…デザイナー:佐藤オオキさん
非進化論を始めるにあたり、最初に顔を思い浮かべた人がいました。常に白いシャツと黒のスーツに身を包み、世界中を飛び回りながら、400以上を超えるプロジェクトを同時進行させているその人。しかし、メディアを通して語られるそのライフスタイルは、きわめてシンプル。というか、過剰とも言えるほどストイック。お仕事で出会う前から、ずっと気になっていた人でした。
日本を代表するデザインオフィス nendoを率いる佐藤オオキさん。大学の同級生(であることは、お互い最近知りました)でもあるオオキさんの、強い信念を持って仕事に向き合うその姿と、徹底的に無駄を削ぎ落とした日常を深掘りする中で、非進化論としてのひとつの「解」に近いものが掴めるのではないか。そう考えたんです。2017年一発目の非進化論。満を持して、佐藤オオキさんの登場です。
日本を代表するデザインオフィス nendoを率いる佐藤オオキさん。大学の同級生(であることは、お互い最近知りました)でもあるオオキさんの、強い信念を持って仕事に向き合うその姿と、徹底的に無駄を削ぎ落とした日常を深掘りする中で、非進化論としてのひとつの「解」に近いものが掴めるのではないか。そう考えたんです。2017年一発目の非進化論。満を持して、佐藤オオキさんの登場です。
0と100を繰り返すコピーライティングと、0から100を積み上げるデザイン。
佐藤:
潤平さんは、弟子を持たないんですか?
渡辺:
いた時もあったんですけど、嫌だったんです。
佐藤:
指示を出すのが嫌なんですか? 指示通りにいかないことが嫌なんですか?
渡辺:
どっちも嫌です。
佐藤:
潤平さんができることって、0から100までありますよね?その中でも、例えば0から10は、お弟子さんにやってもらえますよね? お弟子さんがやっても変わらないことは、お弟子さんにお願いしたらいいじゃないですか。
渡辺:
そうですけど…僕が仕事を受けたのに、誰か別の人にコピーを書かせたら、みんな疑問に思いますよね。
佐藤:
コピーまで書いたら、0から100ですからね。その前段階はないんですか? 例えば、資料を集めてもらうとかは?
渡辺:
それは自分でもできるし、他のスタッフでもできることだから。
佐藤:
そうか。多分、業務内容が違うんですね。コピーはいきなり0から100になる仕事ですからね。工程が少ないのかもしれませんね。プロダクトデザインや空間デザインは、時間がかかりますし、とにかく工程がたくさんあるんです。シミュレーションして、模型をつくって、図面ひいて、CG起こして…って、やることが本当に多い。
渡辺:
僕の場合は、コピーが書けたら「はい次!」ってなるので、0と100を繰り返す作業なんですよね。
