【前回コラム】「『湯を沸かすほどの熱い愛』中野監督に聞く 「映画学校の3年間が人生の分岐点」(ゲスト:中野量太さん)【前編】」はこちら
先週に引き続き、ゲストは『湯を沸かすほどの熱い愛』の監督・中野量太さん。商業デビューのきっかけをつかんだ自主映画『チチを撮りに』に賭けた思いに迫る。
今回の登場人物紹介
※本記事は1月21日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。
映画学校卒業時に1人だけもらえる「今村正平賞」を受賞
澤本:
中野さんと初めて会ったのは『ロケットパンチを君に!』という映画でしたね。
中村:
水戸短編映画祭で澤本さんと中野さんは出会ったと。
澤本:
僕は水戸短編映像祭の審査員に呼ばれていたんですよ。最終審査は何本もあって、全部の内容は覚えてないけど、この間、評価シートを見返したら、〇や△と点数を付けてるわけ。最終的に投票しないといけないから。
そのときに二重丸を2作品に付けていて、1つがこの『ロケットパンチを君に!』でした。最終的に討論するときに2本でグランプリを争った記憶があって、もう1個は『古奈子は男選びが悪い』。それは前田弘二さんという監督の作品で、その人はちょっと先に『婚前特急』という商業映画を撮った方。『ロケットパンチを君に!』は、ロボットになりたいという高校生の男の子話ですよね。
中野:
そうです。いじめられていて、現実が厳しすぎて、自分はロボットだと思い込むことで生きようとする男の子。女の子も生きづらい子がいて、2人でどうやって生きていこうかという話ですね。
中村:
今回の映画でもそうですけど、現実の中で行きづらいというか、生きることの中に苦しさを感じる人が監督は気になっちゃうんですかね?
