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コラム

アスリートとつくる、熱量の高いファンのコミュニティ

ストリートスポーツ、シーン作りの第一歩は、アンダー15の大会

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写真提供:渋谷未来デザイン

ラグビーW杯を経て次はオリンピック・パラリンピックという更に大きな波が東京にやってくる。波を一時的なつくられたものにしないためにも、各団体、自治体や企業もポスト2020に向けたプランや活動を始めているところが多い。

その中でも最近更に注目され、メダル候補も多く属する競技はスケートボードやボルダリングなどの新種目であろう。

レッドブル時代にこれらの競技に結構浸かっていたこともあるからか、どうやっていたのかと色々と聞かれることがあるが、そもそもこれらの競技がまさかオリンピック候補になるなんて、誰が予測していただろうか。

継続的に関わってきた競技が遂にオリンピックになったと言われて、これはシーンを牽引してきた人々の力でしかなく、私が意見を言うのもおこがましいが、しかしながら多少なりともその牽引を支える部分に関われたことは誇らしく感じると同時に、一般目線で”すごいなー”と純粋に戸惑う部分があるのも事実だ。

更に、ブレイクダンスに関しても、東京五輪の追加競技となったスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンに加えて、2024年のパリ五輪の追加競技として承認されて2020年12月に正式種目として決定されるようだ。まだまだ新しい種目候補が後ろには控えている。現在すでに種目として入っている業界や競技も本当にうかうかしていられない状況できっと日々戦略を練っていることだろう。

ある種、競技間での選手やファンの取り合い的な感じも受けるが、やはり大きな大会にでられることは、次世代の子供達へ夢や活力を与えていることは確かで、そんな次なるシーンを支えることも大人世代と企業ブランドの役割だと思っている。レッドブルだからできたわけでなく、多分そのシーンを支えたいと思っている誰もがきっとできることだと信じて、現在自分も活動を進めている。

都会型のスポーツには限界がある。特に私がプロジェックトにかかわっている渋谷という地には、海や山といった自然も、そして野球場、サッカー場、ラグビー場もない。子供がそのスポーツに触れる、参加するきっかけは、親からの影響も多いが、それ以外にはそのスポーツを見たことがある、参加したことがある、周囲の人がやっていたといった影響が多い。スキーやスノーボードといった競技はまさに親がやっていた、地元にそのような場所があったからだということからとよく聞く。

そう考えると、都会で土地もない場所でもできるスポーツはたくさんあり、そこからメダリストを輩出する可能性も高い。

しかしながら現状、ストリートスポーツへの受け入れは難しく、渋谷区だけを例に取ってもスケートボード禁止区域がとても多く、シーンや選手からはもっと場所を増やしてほしいと要望を受ける。やはり過去からの経緯で、不良がやっているイメージがいまだにあると思われる。スポーツ競技の歴史を辿れば、全ての競技は「体や頭脳を使う形」を変えて進化してきたものだと思っており、それを最初に始めた異端児が周りを巻き込み主流になっているのではないだろうか。

ブレイクダンスでいえば、もともとギャングが抗争をまとめる為に銃撃戦の代わりにブレイクダンスのバトルを用い、そこからの発展に繋がったと言われている。

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「さて、このような状況から、まずはイメージをどうやって変えたらいいのかを考えると…」
へ続く