【前回コラム】「伝説の角川春樹監督のエピソードに衝撃(ゲスト:奈緒)【後編】」はこちら
今回の登場人物紹介
※本記事は12月15日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。
偶然の産物が良い広告を生み出すこともある
権八:
こんばんは。CMプランナーの権八です。
中村:
WEB野郎こと中村ヒロキです。早速ですけど、最近気になる広告とかってあります?
権八:
日清ラ王のCM。小さい子どもがセリフを間違って読んじゃうやつ。あれ、素晴らしいです、素晴らし過ぎますね。実は狙ってやったことではないらしくて。ちゃんと読めなかったNGテイクをつないでみたら、めちゃくちゃ面白かった!という偶然が生んだ傑作なんです。トライしてみたプランナーやディレクター、それを素晴らしいと判断できた日清さん、みんな素晴らしいと思いますね。
中村:
アワードとかラジオ部門のグランプリ作品なんかでも、素に近いナチュラルトークみたいなのありますよね。台本とかコンテに書かれていない、そのままの姿を頑張って引き出そうっていう。昔のCMでいうと「ピッカピカの一年生」。台本を用意せずに、幼稚園から小学1年生の子どもたちをカメラの前に立たすという手法。ちなみに、権八さんはこういうCM挑戦したことあります?
権八:
ありますよ、何回か。やっぱりね、全然想定していない答えが出たりするんですよ。例えば、DoleのCM。SMAPが出演してくれていて、何人かの子どもたちと収録したんです。で、あれは木村さんか中居さんだったかな……。一番目立っていた男の子に「好きな果物は何ですか?」って聞いたんですよ。そうしたらその子が10秒以上ずーっと考え込んでから、「バナナ!」って言ったわけ(笑)。みんな「おぉ〜!良かった!!!」ってなったんだよね。バナナのCMだから、バナナって答えるのは当然。でも、その子は「う〜ん、僕の好きな果物ってなんだろう」と素で考えたうえで、バナナって答えた点が素晴らしかった。
