10月15日発売の『宣伝会議』では「シェアする人々~買わない消費」という特集を組んでいます。その中から「シェア」の志向を反映した、企業の新たなプロモーションの一例をレポートします。
2~4週間の短期滞在 約40人が体験した「おためしステイ」
週末には共用リビングで、住民やその友人らと美容や料理を学ぶ
とある日曜の昼下がり、東京・井の頭公園近くにある単身女性限定の賃貸住宅「ラシーネ井の頭」にて、美容機器を使ったセミナーが開催された。女性数名が集まる広い空間は、入居者向けの共用リビングスペース。大型テレビにオール電化のキッチン、調理器具、コーヒーメーカー、ドレッサー、デジタルカメラ…。すべて入居者らは使い放題で、友人を呼んでパーティーを開いてもいい。
ここは通常の単身者向け賃貸物件とは一味違う。「おためしステイ」というコンセプトのもと、2~4週間という短期滞在専用の住宅となっているのだ。パナホームが今年6月にオープンしたもので、これまで約40人が入居した。大々的なプロモーションは行っていないが、現在も90人の予約が入っている。「10室のうち、一番人気が60平米のスペースに2人で住める部屋。来年の4月まで予約が埋まっている」と東京支社で本プロジェクトの企画を担当する寺谷信弥氏は話す。賃料は5万6000円~(4週間の場合)で、周辺の物件の賃料相場よりも手ごろな価格設定となっている。
個室や共用のドレッサーにはパナソニックの家電が揃う。すべて自由に使える。
花王、ABCクッキングスタジオ、セコムなども参画
同社の狙いは、オール電化の価値を30歳前後の女性に体感してもらうこと。4年越しで実現したプロジェクトで、3年目から通常の賃貸住宅となる予定だ。各部屋にもパナソニックの家電や美容器具、花王の生活用品、デュポン社が提供する調理器具などが揃っており、企業のプロモーションの場としても活用されている。
毎週末には、入居者やその友人らを対象にABCクッキングスタジオによる料理教室、セコムの防犯セミナーなどを開催している。「友人が遊びに来れば、必ず各部屋の中もゆっくり見てもらえる。入居希望者も口コミで広がっており、オール電化を体感する機会を共有してもらえれば」と寺谷氏。これまで、ファミリー向け住宅のプロモーションで1泊2日の短期滞在を提案するケースはあったものの、「ラシーネ井の頭」のような短期賃貸の取り組みは同社でも初となる。
東京・井の頭公園近くに位置する、オール電化住宅。電気自転車も設置されている。個室・共用ともにキッチンの設備も充実。
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