不動産屋役を務めたお笑い芸人のこがけんさん

アコムは3月3日、テレビCM「侍ビッグ3」シリーズの新篇「部屋探し」篇のオンエアを開始した。昨夏の第一弾「天下を取れるコーデ」篇に始まり、「秋といえば…？」篇、「ウィンタースポーツ」篇と季節ごとに続けてきたシリーズ。新編では4月からの新生活を題材に、入居先探しを題材にした。

新たに起用したのは、お笑い芸人のこがけんさんで、「不動産屋」として、お笑いコンビかまいたちの山内健司さん扮する徳川家康を翻弄する。

アコムは、テレビCMをはじめとした各種施策で新規集客に勢いをつけたい考えだ。21年度は、前年度に抑制した広告宣伝費をコロナ禍前の水準に戻した。

直近1月末発表のアコムの2021年度3月期第3四半期の営業収益は、前年同期比2.0％減の1969億2200万円、営業利益は同比26.8％減の599億6300万円だった。営業利益の減少は、宣伝費の増加が大きい。

消費者金融市場は、新型コロナウイルス感染症の拡大で、個人の消費マインドの減退の影響を受けている。

金融庁の統計によると、2021年3月末時点の消費者向け無担保貸金業者の貸付残高は2兆9882億円で、前年同月比4.7％減だった。一方、日本貸金業協会の統計資料（速報値）では21年12月末時点で、消費者金融業態の消費者向け無担保貸付の貸付残高は2兆5347億4800万円。

アコムは三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下で、消費者金融市場では最大手。2月には、貸付や割賦販売など、消費者信用事業を始めたい法人向けに与信サービスの提供を始める。金融事業立ち上げ支援のCrezit Holdingsとの共同事業で、22年度中のサービス開始を目指している。