日本テレビ、広告収入増で過去最高益 「コナン」「薬屋のひとりごと」好調、アニメ枠も1時間に拡大

日本テレビホールディングスは5月14日、2026年3月期の通期決算を発表した。売上高は前年度比4.9%増の4844億1800万円、営業利益は26.2%増の693億3200万円だった。いずれも過去最高となった。主な要因として、同社は日本テレビの地上波広告収入の増加に加え、BS日本、スタジオジブリ、ムラヤマなどグループ企業の業績貢献を挙げている。

地上波広告が伸長、単体も増収増益

中核の日本テレビ放送網も増収増益となった。売上高は5.4%増の3138億400万円、営業利益は18.1%増の428億7300万円。営業収入の内訳では、広告収入が4.7%増の2437億1900万円(うちデジタル広告は13.0%増の118億9000万円)、番組販売収入が2.8%増の109億8600万円、事業収入が9.3%増の559億3000万円となった。

「薬屋のひとりごと」好調、アニメ収支は増益

IP関連では、アニメ事業の収入は5.9%減の57億3400万円だったが、収支は8.4%増の25億6600万円と増益となった。特筆点として、同社は『薬屋のひとりごと』の好調と、『アンパンマン』の海外拡大を挙げている。映画事業は収入が13.8%減の42億5400万円、収支が28.8%減の17億3200万円。『名探偵コナン』は好調だった一方、『スカーレット』が厳しい結果になったとしている。

アニメの編成面では、日テレ系アニメ枠「フラアニ」を2026年4月から1時間に拡大した。従来の金曜23時枠「フラアニ2300」に加え、23時30分枠「フラアニ2330」を新設。2026年4月期は23時枠で『転生したらスライムだった件』第4期、23時30分枠で『スノウボールアース』を放送する。アニメを放送枠、配信、海外展開、商品化へ広げるIP戦略の一環とみられる。

劇場版「薬屋」や「キングダム」も控える映画ラインナップ

映画では、2026年のラインナップとして前作80億円突破のメガコンテンツ『キングダム 魂の決戦』やシリーズ累計150万部の東野圭吾原作の『白鳥とコウモリ』などを予定している。また劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』が5月11日時点で累計興行収入114億円を突破したことも示された。冬にはテレビアニメシリーズとして人気の高い『薬屋のひとりごと』の劇場版も控えており、同社は海外展開もにらむ。

2026年のラインナップ

ジブリ関連展も拡大、累計動員200万人超

スタジオジブリ関連では、「金曜ロードショーとジブリ展」の累計動員数が200万人を突破した。2026年7月には「ジブリパーク展」を大阪市の大阪南港ATCギャラリーで開始するほか、10月からは京都市の京セラ美術館で「禅とジブリ」京都展を開催予定。ジブリパークでは宮﨑駿監督による展示物「パノラマボックス」や、新作短編アニメーション『魔女の谷の夜』の展開も予定されており、放送外収益を支えるIP展開が続く。

「8番出口」「爆弾」製作の大手広告制作会社を子会社化

また、日本テレビホールディングスは2026年4月、KANAMELを完全子会社化した。投資総額は483億円。KANAMELはAOI Pro.、TYO、TREE、FMX、FMSを中核とする国内外26社からなる持株会社で、広告映像制作市場で国内トップシェア実績を持つ。日本テレビは、IP創出と制作体制強化を目的とした戦略的投資と位置づけており、ドラマ・映画・音楽IPの企画製作、広告ビジネスの進化、海外拠点を通じたグローバル展開を目指す。

advertimes_endmark

子会社スライド


この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事