「朝ドラのように泣けた」、シャープのマスク生産秘話が再過熱 ナフサパニックの今、「足りない」に向き合うメーカーに伝えたかったこと

イランによるホルムズ海峡封鎖に伴うナフサ不足をめぐり、関連製品の価格高騰や供給不安への懸念が広がっている。多くのメーカーが影響の有無や対応策を発表する中、SNSで反響を集めたのが、シャープの公式X投稿だ。

シャープが投稿した記事

シャープが投稿した記事

シャープは5月25日、公式Xで「ちょうど5年前、マスクが『足りない』にシャープが立ち向かった記録です。たぶんいま日本中で『足りない』に奮闘している企業がたくさんあるんだと想像します」と投稿。Xの記事機能を使い、「あの春から5年間【マスク】を本気で作ったら54個の金メダルをもらった」と題した記事を公開した。同社がマスク生産に乗り出した経緯や、生産・販売の現場で起きた出来事を振り返る内容だ。

記事は過去にnoteで公開したものの転載だが、このタイミングでSNSに投稿した背景には、現在のナフサ不足でピンチに向き合うメーカーへの共感と、奮闘する現場への応援の思いも込められている。

電機メーカーが挑んだマスク製造

シャープがマスク生産に乗り出したのは、2020年春のことだった。新型コロナウイルスの感染拡大で、国内ではマスク不足が深刻化していた。政府からの要請を受け、同社はマスクの生産を決めた。

電機メーカーであるシャープがマスク生産を請け負った背景には、社会への貢献という判断があった。当時の会長は「社会のためにシャープがやるべきだ!」と決断。液晶パネルなどを生産する工場のクリーンルームを活用し、マスク製造を開始した。

生産が決まったのは2月28日だった。最初の納品目標は12万枚で、納期は3月31日。約1カ月で未経験のマスク生産を立ち上げる必要があり、記事では、突然の決定に対する現場の驚きもつづられている。

記事では、マスク製造装置の導入から、不良品を減らすための工夫、設備グループとの調整まで、立ち上げ時の苦労が具体的に描かれている。数ミクロン単位の精度が求められる液晶パネルの生産に携わってきた担当者の視点から、マスクの品質にも徹底してこだわったという。

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