「キッチンで着る服」まで提案するユニクロ、猛暑時代の新概念「適材適暑」とは

ユニクロは、夏の暑さに応じた新たな服選びの考え方「適材適暑」を打ち出した。記録的な暑さが続く中、同社は商品単位での訴求にとどまらず、キッチン、寝室、入浴後など、生活シーンごとに快適な商品の組み合わせを提案する。店頭施策も展開し、6月1日から駅ナカ店舗を中心とした一部店舗に気温計を設置。あわせて、エアリズムのラッピング店舗も展開する。

「適材適暑」でキッチンなどでも快適な服選びを提案

「適材適暑」とは、その時々の暑さや環境に合わせて、素材・機能・デザインを選び、レイヤリングや着こなしを組み合わせることで、衣服で快適さをコントロールする考え方だ。

背景には、気象庁が最高気温40度以上の日の名称を「酷暑日」と決定するなど、夏の暑さが一段と深刻な生活課題になっていることがある。ユニクロ ジャパンマーケティング部の古宿瑠美部長は、気温の高さだけでなく、湿度や日差し、屋内外の違い、移動中の環境などによって、暑さの感じ方は変わると説明。多様な暑さに対して、1着の服だけで快適に過ごすことは難しくなっているとの見方を示した。

従来の夏向け商品の訴求を、機能別から生活シーン別へ広げる狙いもある。同社はこれまでも、汗を素早く乾かして衣服内の環境を整えるエアリズム、紫外線対策に対応するUVカット商品、汗を吸収して乾かすドライEXなどを展開してきたが、単体カテゴリーでの打ち出しが中心だった。年々暑さが厳しくなる中、商品単体ではなく複数の機能を組み合わせることで、日常のさまざまな場面に取り入れてもらえると考えたという。

本施策の提案内容は、熱中症予防声かけプロジェクト実行委員長で、日本救急医学会専門医・指導医の三宅康史氏が、医学的知見に基づき監修している。キッチンや就寝時などのシーン設定も、顧客から寄せられる使用場面の声をヒントに、三宅氏の専門的な助言を踏まえて整理した。

たとえば、熱気や湿気がこもりやすいキッチンでは、機能性インナーと襟元や袖口が広い服を組み合わせ、空気の流れをつくることを提案する。汗や蒸れが気になる寝室では、エアコンなどで環境を整えた上で、汗をかいてもさらっとした肌触りの素材を選ぶことを推奨する。

猛暑日のドライブでは、エアリズム素材でストレッチ性のあるワンピースに、UVカット機能付きのパーカ、サングラス、ハットを組み合わせる。入浴後は脱水状態になりやすいため、水分を摂り、風通しのよいゆったりとした服を選ぶことを提案する。

6月中旬からは、「適材適暑」の考え方をもとにした特集ページも展開する予定だ。第1弾のテーマは「梅雨時期の適材適暑」。高湿度で汗が乾きにくい梅雨時期に、衣服で効率よく汗を乾かし、雨や冷房による急な温度差を調節することを提案する。

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