ランチ補助「月3500円→7500円」のその後 味の素が語る、職場向け冷凍弁当の手応えと実情

企業の福利厚生の形が大きく変わりつつある。企業が従業員に食事を支給する際の所得税非課税限度額が4月1日以後に支給する食事から引き上げられた。従来の月額3500円から7500円に広がったことで、食事補助カードや置き型社食、冷凍弁当など、職場向け食事サービスへの関心が高まっている。こうした中、食品メーカーとして職場向け食事サービスに乗り出しているのが味の素だ。

「あえて、オフィス。」の商品イメージ

「あえて、オフィス。」の商品イメージ

同社は置き型社食サービスを運営するOKANと協業し、味の素冷凍食品の冷凍弁当「あえて、」を職場向けに提供する「あえて、オフィス。」を開始した。味の素冷凍食品 戦略コミュニケーション部 PRグループ長の勝村敬太氏は、食事補助をめぐる需要について「制度改正にかかわらず拡大傾向にある」と説明。その背景には、食事補助を広義の「人材投資」と捉える企業意識の高まりがあるという。

食事補助の非課税枠とは、企業が従業員に食事を支給する際、一定条件を満たせば、会社負担分を給与として課税しない制度だ。これまでは、食事価額から従業員負担額を差し引いた会社負担分の上限が月額3500円だったが、今回の制度改正で月額7500円まで引き上げられた。非課税となるには、従業員が食事価額の50%以上を負担し、会社負担分が月額7500円以下であることが条件となる。

経済産業省は、今回の制度改正について、食事支給を通じて従業員の福利厚生の充実を後押しするものと説明。対象は業種や企業規模を問わず適用可能だ。

旧制度の月額3500円という水準は、1984年以来見直されていなかった。同省は今回の制度改正の背景について、1984年以降の物価上昇や従業員の平均的なランチ代を踏まえたものだと説明している。財務省に提出された経済産業省の税制改正要望でも、食事支給に係る所得税非課税限度額は40年以上据え置かれており、速やかな見直しが必要とされていた。

この改正により、企業は従業員の昼食代を補助しやすくなった。たとえば、1食700円の弁当を従業員が350円、会社が350円負担する場合、月20食利用すると会社負担は7000円となる。新制度の月7500円以内に収まるため、条件を満たせば非課税で扱うことが可能になる。

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