「セコムのステッカーが欲しい」小学生の「シール交換」で安心・安全の価値を伝えた動画

第13回「BOVA」オンライン動画部門の受賞作が5月29日に発表された。3分以内の動画を募集する同部門のグランプリを受賞したのは、セコムの課題作品「シール交換小学生」。企画・演出を担当した大野すみれさん、プロデューサーの甲斐原天輝さんが企画から完成までの裏側を語る。

コピーライターが企画・演出にも初挑戦

玄関の前で今流行りの「シール交換」に興じる2人の小学生。友人・しおりからシールをもらったお返しに、「何でも好きなの、選んで」と主人公・ななはシール帳を差し出す。すると「あれがいい」としおりが指差したのは、ななの家に貼ってあるセコムのステッカー。「あれはだめだよ」と断っても、「なんでもいいって言ったじゃん」としおりは一歩も引かない。やがて2人の会話の緊張感は徐々に高まっていく……。

BOVAオンライン動画部門グランプリを受賞した「シール交換小学生」。

オンライン動画部門のグランプリを受賞したのは、セコムの課題「若い人の心がセコムに惹きつけられる動画」への応募作品「シール交換小学生」。受賞したのは電通の大野すみれさん、太陽企画の甲斐原天輝さんを中心とするチームだ。広告業界に入って共に4年目で、コピーライターの大野さんにとって演出の経験は初。甲斐原さんも初めてプロデューサーを務めた作品となる。

(左から)BOVAオンライン動画部門最終審査員のなかじましんやさん、大野すみれさん(電通)、甲斐原天輝さん(太陽企画)。

BOVAへの応募を決めて、12月の課題発表時から取り組むも企画がまとまらず、一度は今回の出品を諦めかけたことも。「納得のいかないクオリティの映像を応募したくない。でも次のBOVAまで待つのは惜しい……とずっと悩んでいて。いつまでに何が決まっていたら問題なく進行できるのか、先々の工程のスケジュールを引き直していきました」と甲斐原さんは振り返る。大野さんが監督を務めることになったのは、周囲に相談をする中で「今後のクリエイティブ人生に活きるから監督もやってみたらどうか」というアドバイスがあったから。3月2日の締め切りに向けて、2人が再挑戦を決めたのは1月下旬のことだった。

「シール交換」の設定が生まれるまで

「シール交換」を切り口にしようと発想したきっかけは、セコムによる「若者のセコム認知率が低くなっている」というオリエンテーションに対する疑問点だ。「街中のセコムのステッカーを見たことがない人はいないはず。セコムはステッカーを通じて、見た人に安心感を与えるという役割も担っているのではないかと考えたんです。その安心感を無理矢理奪おうとする人が現れたとき、改めて『あ、セコムのステッカーって大事だったんだ』と感じられるのではないかと考えました」(大野さん)。こうして企画の骨子となる「ステッカーを奪う人」というキーパーソンを設定。その後、ステッカーをシールに見立ててシール交換をするというシチュエーションを定め、出演者は小学生に決まった。

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