ChatGPT広告の日本展開は、広告市場にどのような変化をもたらすのか。検索、ソーシャル、リテールメディアに続く新たなプラットフォーム広告の潮流として、AI広告をどう捉えるべきか。アタラ ファウンダーの杉原剛氏に、世界の動向と日本の広告主が備えるべき論点を聞いた。
※本記事は月刊『宣伝会議』9月号の特集1「ChatGPT広告、日本でも開始 “会話型” 広告は、何を変えるのか?」の転載記事です。
広告媒体の追加ではない 購買導線そのものが変わる
━━2026年6月からのChatGPT広告の日本展開を、どのように見ていますか。
プラットフォーム広告の歴史で見ると、検索広告、ソーシャル広告、リテールメディアに続く「第四の波」と捉えています。
呼び方はAI広告、チャットボット広告、カンバセーショナル広告など、まだ業界でも定まっていません。ただ、先行している米国などでは広告媒体として成立する規模に達しつつあり、主要メディアに匹敵するユーザー規模に、急速に近付いているという見方がなされています。
日本でもすでに広告会社からの問い合わせや広告主への提案が増えており、デジタル広告業界では、久しぶりに高い関心を集めています。一方で、この広告がどの業種に向くのかはまだ模索段階です。
海外の初期のキャンペーンでは、ビューティー、出版、BtoB、SaaS、ヘルスケア、ウェルネスなどが比較的先行しているようです。また、ニッチカテゴリーのほうが高いエンゲージメントを得やすいという可能性も示されており、今後、具体的な事例が蓄積されていくことになると思います。
━━ChatGPT広告は、従来の検索広告とは、どこが決定的に違うのでしょうか。
検索広告は、ユーザーが何らかの購買意図や探索意図を持ち、自分でキーワードを考えて検索するところから始まります。そのインテントに応じて、検索結果上に広告が表示される仕組みです。
一方、ChatGPTでは、会話を始めた時点では明確な購買意図がない段階でも、対話の数ターンの中でインテントが生まれることがあります。リアルタイムの市場情報、競合分析、消費者トレンドなどを提供しているSimilarwebの分析では、会話開始時に購買意図がなかったユーザーのうち、広告が配信されるまでに46%が、商品検討や情報探索につながる何らかのインテントを示したと言います。
これまでも、複数の広告接触を通じて意図(インテント)が固まることはありましたが、AIとの会話では、それが数回のやり取りのなかで起きる。この点が新しいと思います。
一方で、AIサービスに対する信頼を保つためには、………
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