日本の本を「大量販売」 AIの学習用か 書協が日販に説明要求

出版社で構成する日本書籍出版協会(書協)は9月17日付で、取次大手の日販グループホールディングス(日販)に書面を送った。日販をめぐっては、米国のAI開発企業アンソロピックに日本の書籍を大量に販売したと報じられており、事実関係の確認や説明を求めた。

アンソロピックへの書籍販売をめぐっては、日販がアンソロピックに対して大量の書籍を販売する契約を交わしていたことが米国の裁判資料から判明したと日経ビジネスなどが報じている。アメリカのAI企業は購入した書籍をスキャンし、データ化した上でAIの学習に利用しているとされている。こうした事実があることから、日販がアンソロピックに対して、AI学習の材料として書籍を販売していた可能性があるとみられている。

書協によると、書面では、アンソロピックと具体的にどのようなやりとりがなされたか、また、再販契約を結んでいない海外の企業向けに大量・多額の取引をしたとすればどのような契約だったのか見解を求めているという。書面は9月17日付で、受け取りから20日以内を回答期限としている。

出版物をめぐる環境は厳しく、特に学術書や専門書などはその知識を基に新たなビジネスの展開も考えられている。書協の担当者は「出版物の状況が厳しい中、将来のビジネスチャンスを潰すことにもなる」と指摘している。

日販の担当者は、AI企業に対して学習用の材料として出版物を販売したかどうかも含め、「個別の取引に関する内容は、取引の有無も含めて回答できない」としている。

写真 大量の本

Unsplash/freestocks

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