ブリッジインターナショナルグループは10月20日、法人営業のAI活用に関する調査レポートを公開した。対象は、年商500億円以上の企業で、法人営業・営業企画・DX推進を担う課長クラス以上の200人。同レポートによると、AI導入で受注率や売上の向上を実感したのは14.5%で、「作業時間の削減」(53.0%)を大きく下回った。
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現場と企画では、課題の優先順位が異なる
回答者を、営業現場を担う「現場系」と、営業企画・DX推進を担う「企画系」に100人ずつ分けると、結果に差が出た。
たとえば、「営業プロセス全体で複数業務にAIを活用している」と答えたのは現場系で54.0%、企画系で29.0%。効率化が最も遅れている工程として「部門間の情報・文脈の引き継ぎ」を挙げたのは、企画系23.0%に対し、現場系は8.0%と、15ptの差が発生した。両者で課題に対する優先順位が異なり、部門をまたぐ営業プロセスを見直す際は、改善方針をすり合わせすることが重要だ。
「最新AIが足りない」はわずか9.5%
営業改革や成果の最大化を阻む課題では、「現場のAIリテラシー不足」と「AIを運用できる人材の不足」がともに37.5%で最多だった。「データ基盤の未整備」(34.0%)、「業務ルールの未標準化」(33.5%)が続く。一方、AIの効果を最大化するために最も不足している要件として「最新のAIモデル・ツールの導入」を挙げた人は9.5%で、全選択肢の中で最も低かった。
さらに、AIエージェント時代に人が担う役割についても調査。営業人材が注力すべき業務として、「AIが生成する膨大なインサイトを取捨選択し、意思決定に変換する判断力・目利きの発揮」が31.0%で最多。この結果は、現場系でも企画系の双方で回答割合が一致した。
次なる投資先は「ツールの改善」と「プロセスの再設計」
AIの効果を最大化するうえで最も不足している要件として「最新のAIモデル・ツールの導入」を挙げた人は9.5%で、全選択肢の中で最も低かった。しかし、優先的に投資したい取り組み(上位3つまで)では、「SFA/CRMデータの品質改善・活動&対話データの統合」が46.5%で最多。「セキュリティ基盤・AIやSFAツールの整備(新規導入/リプレイス)」(42.0%)、「AI活用を前提とした営業プロセス全体の再設計」(41.0%)が続いた。プロセス再設計への投資意向は、現場系・企画系ともに41.0%で一致した。AI自体を活用するための、土台・仕組みづくりが重視される傾向にある。
調査は2026年7月14日〜21日にインターネットで実施。営業組織でAIを活用している人を対象とした自己申告調査。



