先週、タイのパタヤで開かれたアジアパシフィックの広告祭「ADFEST」へ行ってきました。今年は日本の作品がたくさんのアワードを獲得し、同じ日本人として誇らしい気持ちになりました。同時に壇上でトロフィーを掲げる日本の同志たちを目のあたりにし、悔しくもありました。というのも、僕はエントリーした作品で壇上にのぼることを信じ、自腹で参加していたからです。シルバー賞以上が壇上に呼ばれスポットを浴びるのですが、結果はブロンズ賞2つ。まあ頂いたことは名誉ですが、やっぱり悔しかった。
個人的な話ですが、実は今まで壇上にあがったことないんです。2009年カンヌでグランプリを獲った時は日本が不況の年で行けず、翌年のアドフェストはタイの政情不安で日本で開催、しかも審査のみで贈呈式はないという不運。なので、今でもずっと壇上を夢見ているんです。
今回僕は、エントリーした作品に関わったクリエイティブチームのメンバー全員(6人)とパタヤへ飛びました。年始に「全員で壇上にあがりたい」「成功体験を共有したい」と考え、勝手にホテルを押さえました。しかも、3人部屋で一泊5000円、安い!!!まあ、みんな自腹ですから。ほんと早期に予約することをお勧めします。壇上には上がれませんでしたが、チームで同じ思いを共有できたことは素晴らしい体験でした。何が駄目だったのか、どうすればもっと強くなるか、熱く語り合ったパタヤの夜は次の仕事へのエネルギーとなりそうです。あ、当然メンバーで散々暴れましたけど。笑。
悔しい!といえば、ガイシならではの悔しさも味わいました。それは同じネットワーク内におけるビーコンの成果です。今年レオ・バーネットは全体で46個のアワードを獲得、2番目に多く受賞したネットワークエージェンシーに輝きました。しかし、アジアパシフィックで最も規模が大きいビーコンが獲得したのは2つだけ。現地で開かれたレオ・バーネットのパーティーではビーコン一同、かなり肩身の狭い思いをしました。そこかしこで抱き合いながら喜ぶ外国人たち、「あれ?日本は?」アジアパシフィックの社長や広報担当から注がれる冷ややかな視線、忘れません。この生き地獄は帰国してからも続きます。レオ・バーネット本社のCCO、マーク・タッツェルから世界94のリージョンにこの結果がシェアされ、各国の社長やECDから「congratulation!」「well done!」「so proud!」メールの嵐。そこにJapanはフィーチャーされていません。当然この喜びの輪に入れず…ああ、悔しい!
唯一救われたのは、クライアント(シマンテック)さんがこの受賞を本当に喜んでくれたこと。日本だけでなく本国アメリカからも喜びの声を頂きました。ありがとうございます!さらに精進します!共に良いものを作ろうと一丸となってくれているクライアントさんの為にも、僕らは日本でも、世界でもパフォーマンスをし続けていかねばならない、身を引き締め、悔しさをバネにする、そう誓った一週間でした。
三寺雅人 「ガイシの夜明け」バックナンバー
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