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高齢者の心情汲む視点が光る――第7回公共広告CM学生賞

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目白大学生チームに栄冠

第7回公共広告CM学生賞グランプリを受賞した目白大学の制作チーム

アサツーディ・ケイの石井選考委員長(左から3人目)、ビーエス フジ北林社長(左から4人目)、ACジャパンの草川衛・専務理事(左から5人目)と第7回公共広告CM学生賞グランプリを受賞した目白大学の制作チーム=25日、東京・汐留電通ホール

ACジャパンは25日、学生が制作した公共広告CMを表彰する「公共広告CM学生賞」の表彰式を東京都内で開いた。グランプリは、目白大学の「高齢者とのコミュニケーション」をテーマにした作品「渡る世間は先パイばかり」が受賞した。今年は東日本大震災を受け、実施が危ぶまれていたが、参加校からの強い要望もあり、開催に至った。目白大学の河合良文教授(メディア表現)は「開催までに様々な問題が持ち上がったことだろうが、(表彰式開催の)英断に深く感謝したい」と話した。

グランプリ作品は、高齢者を「おじいさん」「おばあさん」と呼ぶのではなく、「先パイ」と呼ぶことで触れ合うきっかけを増やそうという内容。制作チーム代表の古山沙里衣さんは受賞に際し、「私の祖母が『おばあちゃんと呼ばれたくない』と話していたのが発想のきっかけ」と紹介し、「今回の震災でも、私たちはたくさんの『先パイ』を支える、かわいい『後輩』になれれば」とあいさつした。同チームは昨年奨励賞を受賞しており、再挑戦で見事最高賞を獲得した。

準グランプリを受賞したのは日本大学藝術学部の「車内マナー」をテーマにした作品「音漏れ」だった。そのほか、最優秀賞4作品、優秀賞12作品、奨励賞13作品が表彰された。第7回目の今年は、23校から156作品が応募された。

グランプリ、準グランプリの2作品は、BS民放5局とWOWOW、日本BS放送、ワールド・ハイビジョン・チャンネルで7月1日から1年間放送される。閉会のあいさつでビーエス フジの北林由孝社長は、式に参加した学生に向けて「みなさんの世代は、やさしくそしてメッセージ力がある世代。今回は、新たな才能に感動した。表現が日本を救う」と励ましの言葉を寄せた。

最優秀賞・優秀賞の受賞作は次のとおり(学校名「作品名」の順)。

【最優秀アイデア賞】
東京藝術大学「地球からのメッセージ」
【最優秀テーマ賞】
東海大学「俺の一票じゃ変わらない」
【最優秀表現技術賞】
武蔵野美術大学「紙コップおじさん」
【最優秀コピー賞】
日本大学「海」

【優秀賞】
東京工芸大学「親子アンテナ」
東京藝術大学「才能の花」
長岡造形大学「カゴの中の子供」
名古屋学芸大学「助け合いのバトン」
東京工芸大学「1人がするからみんなする」
武蔵野美術大学「おゆずりください」
東京藝術大学「明日へ、もっと。盲学校」
福山大学「言葉の矢」
東京藝術大学「脱メタボ!」
大阪芸術大学「不器用な優しさ」
東海大学「積み木くずし」
武蔵野美術大学「紙の木」