博報堂は、訪日中国人に対して、旅行形式で日本企業のブランドへの理解を深め、中国でのファンを拡大していくプログラム「インバウンドブランディングトリップ(Inbound-Branding Trip)」をJTB法人東京と共同で開発しました。
訪日中国人は2010 年実績で140 万人を超え、東日本大震災の影響による一時的な落ち込みからも回復しつつあり、今後も増加が予想されます。また昨今、日本を訪問する中国人が、日本企業の工場や研究所などの「産業観光施設(≒ものづくりの現場)」を訪れ、高い技術力や品質管理体制を体感することで“ファン”になり、帰国後にその企業の情報を、自身の旅行体験とともに、ブログや微博*1等の口コミで広めるという行動が見られるようになりました。
博報堂はこの行動に着目し、JTB法人東京と共同で、中国市場向けのブランド強化プログラム「インバウンドブランディングトリップ」を開発しました。
「インバウンドブランディングトリップ」では、当プログラムをご採用いただいた企業の日本国内の産業観光施設を、中国人観光客がその企業ブランドを理解しやすい構成にして旅行企画に組み込みます。中国からの観光客を企業の産業観光施設に受け入れ、その企業ブランドの“ファン”を拡げる場として、及びマーケティングリサーチの場として、旅行を活用します。
中国に拠点を持つ日本企業およびローカル企業への営業展開は、今年5月に中国人の海外旅行業務の運営認可を取得したJTBグループの中国における旅行会社 交通公社新紀元国際旅行社(中信旅游総公司との合弁会社)と連携して行います。
なおこのプログラムは、博報堂が2000 年から毎年実施しているオリジナル生活者調査「Global HABIT*2」と連動し、多面的に分析できることが特徴です。
*1 微博(ウェイボー) PC やスマートフォン、タブレット端末から140 字程度の文字、画像や動画を投稿できるマイクロブログ。
*2 Global HABIT 博報堂が日本国内で独自に開発した「HABIT 調査」の手法を適用して、世界の主要34 都市の中・上位収入層を対象に実施しているシングル・ソース調査およびデータベースです。2000 年から本格的にスタートし、生活者のライフスタイル、価値観、メディアへの接触、ブランド評価、消費行動など、大量の時系列データを提供しています。